やっぱりリア恋枠【まふまふ】

リア恋 063 ページ13

貴方 side






そらる「 ねえ、」


「 すみませんがその質問にはお答えし兼ねます 」


そらる「 まだなにも言ってないんだけど 」






「 …真冬さん、お飲み物は 」


そらる「 おいこらA。お前いい度胸してんな」


「 死ぬほど怖くないですし似合ってないので、その真っ白い華奢な握り拳は下ろしましょう 」


そらる「 …うん。俺もそう思う 」







まふ「 ふふ、彼方さんAちゃんには口で負けてますね 」


そらる「 お前の彼女おっかねえんだもん。真冬の話以外顔色一つ変えないし 」


まふ「 あ、そこ僕のすきなところです。全部好きですけど 」


そらる「 揃いも揃って…」









真冬さんが、にこにこと笑って私の頭を撫でる。
「Aちゃんは何しても可愛いんですよ」なんて言うものだから私は何度目かの死を迎えた。白目を剥きながら。





彼の手の温もりに、目を細める。
微熱は気持ちいいと感じるって聞いたことがあるし。







まふ「 他の人と違うことを、受け入れて生きる。それって凄く難しいことだと思うんです。俺たちがそうだったみたいに 」





ね？と彼方さんに笑いかけると、彼も眉を落として「そうだな」と微笑う。






とても優しい時間だ。
真冬さんの傍は、本当に心地がいい。

全て柔らかくて温かくて、胸がじんわりと幸せになる。





好きだから、とかそれだけじゃなくて。
ただ漠然とこれからも彼のこと少し後ろで、そしてたまに隣から、そっと見守れたらなって思う。







まふ「 彼方さん、天ちゃんたち、いろは、そして、Aちゃんとの出逢いも全部運命なんだよ。きっとね 」



そらる「 …そうだな。俺もそう思う。必然しかないって聞いたことあるし 」



まふ「 これまでいっぱい頑張ってきた分、俺がAちゃんを甘やかしてあげようと思う。」



そらる「 なんか、変わったな、お前 」



まふ「 そう思います？」



そらる「 ああ、いい意味で 」








真冬さんが変わったかどうかは、プライベートを知らない私には分からないけど。

まふまふさんの彼も、真冬さんとしての彼も、これから愛していこう。








握ってくれた手を、離さないように。
固く握り締めて優しく包んで。








「 …真冬さん、私あなたに出逢って初めて知ったことがたくさんあります。その中でも愛しいって想いをくれたのはあなただけ 」








あなたのために可愛くありたい。
これからもずっと隣にいられますように。

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