盆と正月 ページ7
『いなくなったぁ？！』
自室に響き渡る私の声
そりゃ声もデカくなる。どういうことよ。
「それがお母さんも知らんかったんやけど、
じぃちゃんから連絡あってグクちゃん連れて出てったって。
携帯も繋がらんし、一緒じゃないん？」
『ジョングクひとりだよ。』
ジョングクはお母さんの1番下の妹の子供。
つまり、私の従兄弟。
最後に会ったのなんて産まれたばかりの時だ
時の流れが怖すぎる。産まれたての赤ちゃんが3歳だって。
「まさか、あんたのとこ行っとるとはねぇ」
『ウチの住所教えたの？』
「うん、先週ウチに来た時に。
Aちゃんどうしてるかって聞かれたから
最近引っ越したって。
招待状送りたいっていうから住所教えたんよ」
『招待状？』
「再婚するって。
じいちゃん反対しとったからまさかとは思うけど…」
『まさかその男と結婚する為に
子供置いていったんじゃないでしょうね？！』
カッとなって叫んだその声に小さくドアが開いた
「おい、聞こえてる」
『あっ、ごめん』
ドアの隙間から覗いたリビングで
クレヨンを握っているグクが見えた
『お母さん、預かってよ。
私仕事もあるし面倒見るなんて無理だよ』
「あんたこんな田舎から
お母さんにグクちゃん迎えに来いって？
無理やわ。じいちゃんショックで倒れて入院しとるし」
『どうすんのよ？！』
「どうすんのってあんたが面倒見るしかないでしょうが。
なんか分かったらすぐ連絡するから。
しっかりやんなさいよ？
じゃあお母さんじいちゃんとこ行くから切るね」
『え、 ちょっとお母さんっ！』
親というのは
どうしてこうも押しと引きのタイミングが合わないのか
『もしもしテヒョン？』
「どうしたのねぇちゃん」
『あんた子供好きだよね？
ちょっと子供預かってくんない？』
「えっウソ、いつの間に子供なんか…」
『違う。私の子じゃなくて。グクだよ』
「ジョングク？なんで？おばさんは？」
『…いなくなった』
「はぁ？！」
『事情はよく分かんないけどとにかく今から連れてくから』
「え、俺無理だよ。彼女と同棲してるし」
『同棲？！』
そして忘れていた。
弟という存在に感謝した出来事が
これまで一度もないということを。
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a(プロフ) - ぐくがお母さんに向けての一つ一つの言動でもう涙止まりませんでした…… (2022年2月4日 21時) (
レス) @page22 id: 625b9bc2d6 (このIDを非表示/違反報告)
?めぃろ?(プロフ) - いまからぐくがぱぱでぇすが可愛すぎて無理進めない話入ってこないかわいあ (2021年5月5日 10時) (レス) id: a284f3be6e (このIDを非表示/違反報告)
お星さま - 私の幼馴染みも解離性記憶障害で...泣けちゃいました...まだ読んでる途中ですけどとっても面白いです！！wwそしてポケモンマスターのくだりめっちゃ笑いましたw (2019年6月6日 0時) (レス) id: 4307a1b454 (このIDを非表示/違反報告)
じあ(プロフ) - はるなさん» 実在する人物(笑)出してしまいました。笑っていただけていたら嬉しいです！笑 (2019年4月30日 13時) (レス) id: 5b76b5a436 (このIDを非表示/違反報告)
じあ(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます（；＿；）読み返したいと思える作品になり、本当に嬉しいです。皆さまの応援のおかげです、ありがとうございます！ (2019年4月30日 13時) (レス) id: 5b76b5a436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じあ
| 作成日時：2017年9月22日 21時
