７７《一件落着》 ページ27
「ふぅ…」
ため息をついたカカシさんが額当てを元に戻す。
一難が去って安心したその場がゆっくりとなごみを取り戻す。
「さ！オレ達もタズナさんを家まで連れていかなきゃならない、元気よく行くぞ！」
カカシさんの言葉に、タズナさんが豪快な笑いを上げる。
「ハハハッ！！みんな、超すまんかったのぉ！ま、ワシの家でゆっくりしていけ！」
そう言った直後、カカシさんの長身がふらつく。
『カカシさん！』
前のめりに倒れこむカカシさんの前に滑り込んでその上体を受け止めた。
ぐったりとした身体が座り込んだ私にもたれかかる。
「なに！？え！？どうしたの！？」
「カカシ先生！？」
サクラとナルトが状況が読めずに混乱する。
『大丈夫。…カカシさん、大丈夫ですか？』
そんな周りに笑顔を向けて、胸元に沈むカカシさんの顔を覗き込む。
力の入らないかすれた声が返ってくる。
「か、体が動かない…写輪眼を使いすぎた…。」
『チャクラ切れ…ですね。…分かりました。運んであげますから休んでてください。』
そう言うとカカシさんはゆっくりとその目を閉じた。
「な、なんなの？」
『写輪眼はすごいチャクラを使うから…チャクラ切れを起こしちゃったみたい。ナルト、カカシさんのリュックをお願い。』
「いいんだけど、カカシ先生はどうするんだってばよ！」
ナルトがカカシさんのリュックを担ぎながら言う。
『大丈夫だよ。…よいしょ、っと。こうやってチャクラを練りながら担いだらカカシさんみたいな大人も背負えるから。』
軽々とカカシさんを背負って、私たちは歩き出す。
「そういえば、Aちゃんはカカシ先生と暮らしてるんだっけ？」
『そうだよ、任務とかで一緒にいることも多かったから、こうして担ぐこともあったし慣れてるから。』
「すごいわよね、さっきもあの再不斬と体術で渡り合ってたし、風のすごい術で水も止めてたし！」
サクラの褒め言葉に照れくさくなって笑みがこぼれる。
『ううん、あんなの全然だよ。私もまだ子供だからチャクラも多くはないし…身体が小さいから大人の人を捕まえたりはできないしね。』
「でもその割には術使えてたじゃん！」
『いやいや…そんな全然だってば…。』
ナルトやサクラに褒められながら、私たちは歩みを進めてすぐ近くだというタズナさんの家へと向かった。
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たた(プロフ) - うわぁぁあ！！！続きとても気になります！待ってます！ (2021年3月3日 21時) (
レス) id: 185f450ef1 (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです！更新頑張ってください！応援しています！ (2019年5月4日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
珠羅《SHURA》(プロフ) - エールさん» コメントありがとうございます、お返事が遅れて申し訳ありません。そんな風に言っていただけるととても嬉しいです。時間が空き次第必ず続きを、最後まで書き切りますのでこれからも是非ご覧ください！ありがとうございます。 (2019年4月20日 8時) (レス) id: 4be6837550 (このIDを非表示/違反報告)
エール - 始めて読ませて頂きました。もう号泣ですよ！！私の顔を涙でぐちゃぐちゃにしてくれちゃって！私もカカシ推しで愛して止まなくて…。なのでお願いだから更新再開してください！お忙しいのは分かってます！けれど私にこの小説の最後を見届けさせて下さい！待ってます！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: 53f9709858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠羅《SHURA》 | 作者ホームページ：http://lyze.jp/yomosugara47/
作成日時：2018年2月26日 9時
