６９《霧隠れ》 ページ19
水の上に立った再不斬が印を結ぶ。
「…忍法、霧隠れの術。」
その言葉を最後に再不斬は霧に包まれて姿を消す。
「消えた！？」
「まずはオレを消しに来るだろうが、…桃地再不斬。こいつは霧隠れの暗部でサイレントキリングの達人として知られた男だ。気がついたらあの世だったなんてことになりかねない。オレも写輪眼を全てうまく使いこなせるわけじゃない…お前達も気を抜くな！」
カカシさんの言葉に、緊張が走る。
そう言う間にも霧は濃さを増していく。
「どんどん霧が濃くなってくってばよ！」
「…8ヶ所…」
「な、何！？何なの！？」
霧の中に嫌に響く声は再不斬のものだ。
「咽頭、脊柱、肺、肝臓、頸静脈に鎖骨下動脈…腎臓、心臓…。さて、どの急所がいい？クク…」
響いた声にナルト達が怯えるのが感じられた。
しかし、またすぐに無音が襲う。
その瞬間、カカシさんが印を結び、殺気を放つ。
再不斬の殺気とカカシさんの殺気が混じり合って辺り一帯を埋め尽くす。
私はクナイを握りしめて気を張る。
手を出すなと言われた以上、私はタズナさんを守りナルト達をサポートする事に集中しなければならない。
ふとナルト達を見ると、明らかにサスケが殺気に気取られて震えているのが見えた。
『サスケ…大丈夫？』
声をかけたがサスケは汗だくでまるでこちらの声は届いてない。
このままだとマズイ、そう思ったと同時にカカシさんが強くサスケを呼んだ。
びくりと震えたサスケに、カカシさんはゆっくりと話しかける。
「安心しろ。お前達はオレが死んでも守ってやる。」
そう言うと、わずかに振り返って私たちを見るとニッコリと微笑んだ。
「オレの仲間は絶対、殺させやしなーいよ！」
その言葉に緊張で固まっていた全員の体が少し解れた。
しかし、それも束の間。
「それはどうかな…？」
再び響いた声の瞬間、再不斬はタズナさんとサスケの間に姿を現わす。
「終わりだ。」
再不斬の言葉と同時にカカシさんと私は同時に動く。
後ろからタズナさんとサクラを掴んで、再不斬の振られる刀を蹴りながら一気に距離を空ける。
ナルトとサスケはカカシさんが蹴り飛ばして、そして再不斬の胸元にクナイを突き立てた。
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たた(プロフ) - うわぁぁあ！！！続きとても気になります！待ってます！ (2021年3月3日 21時) (
レス) id: 185f450ef1 (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです！更新頑張ってください！応援しています！ (2019年5月4日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
珠羅《SHURA》(プロフ) - エールさん» コメントありがとうございます、お返事が遅れて申し訳ありません。そんな風に言っていただけるととても嬉しいです。時間が空き次第必ず続きを、最後まで書き切りますのでこれからも是非ご覧ください！ありがとうございます。 (2019年4月20日 8時) (レス) id: 4be6837550 (このIDを非表示/違反報告)
エール - 始めて読ませて頂きました。もう号泣ですよ！！私の顔を涙でぐちゃぐちゃにしてくれちゃって！私もカカシ推しで愛して止まなくて…。なのでお願いだから更新再開してください！お忙しいのは分かってます！けれど私にこの小説の最後を見届けさせて下さい！待ってます！ (2019年2月10日 22時) (レス) id: 53f9709858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠羅《SHURA》 | 作者ホームページ：http://lyze.jp/yomosugara47/
作成日時：2018年2月26日 9時
