公式LiNEはいりません！【sm】 (ページ12)

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｢お願いです。私の好きな、志麻さんでいてください。｣

まるで突き放すかのようなその言葉に彼は酷く傷ついたように顔を歪めた。1番見たくない顔だったけど最後に見る顔が笑顔じゃなくても、今までたくさんの笑顔を貰ったからそれでいい。ね、そうでしょ私。

｢戻りましょう、私たち。活動者とリスナー。きっと……いや、絶対にそれが一番良かったんですよ。｣

ね？と彼に同意を求めたけれど彼は俯いたまま何も言葉をくれない。それに自傷気味な笑みを浮かべながら彼にそっと呟く。

｢さよなら、志麻さん｣

｢Aちゃん……!!｣

彼の声に後ろ髪が引かれる思いだったが歯を食いしばった。ここで振り向いたら負け。私は彼が彼でいるために私は私でいよう。彼のいなかった生活に戻るだけ。ただ、それだけ。

─────でも、私のために十数年を捨ててくれるなんて少しだけ、少し、ほんのすこしだけ

｢嬉しかったな｣

そう思ってしまう私はきっと、世界一バカな女。