君にどう好かれるか考える。ー５ー (ページ30)

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２０８話：排除すべきはまずお前だページ30

烏天狗と色違い。
声だって似ている。

なのに、雰囲気が全然違っていて
呆気にとられた。

貴方「あ……貴方がカルラっていう妖怪なの？」

カルラ「そう……僕はカルラ、この山の主だよ。こんな丑三つ時に人間が来るなんて……命知らずもいいところだね。それに、僕は今とても機嫌が悪い。さっさと引き返して欲しいんだけど。」

烏天狗「カルラ……！そんな言い方……」

カルラ「あれ、烏天狗じゃん。どうしてお前がこんな所にいるの？それも人間と。お前、仕事はどうしたの？」

烏天狗「それは……」

貴方「私が無理矢理連れてきた！貴方に会うために！烏天狗は何も悪くない！」

カルラはふーん……と興味なさげに相槌をうった。

カルラ「生憎だけど、僕はアンタに用事なんかないんだ。」

貴方「キュウビに、貴方を呼んでくるように言われて来たの！」

カルラ「へぇ……キュウビにね。」

貴方「“この世界の鬼の排除のために”って……。」

カルラ「……！……成程ね。それじゃあまず、お前を排除しようか。」

貴方「え……？」

烏天狗「！？」

そう言った途端、カルラは私に向かって炎を放った。

貴方「っ＿＿＿！？」

死んじゃう……！！

そう思った時、烏天狗が私の前に立ち
竜巻を起こして炎を止めた。

貴方「……」

凄まじい破裂音と爆風。

私の体はそのまま洞窟の外へと投げ出された。