君にどう好かれるか考える。ー５ー (ページ31)

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２０９話：アンタだからページ31

貴方「っ……」

悲鳴を上げる間もなく、体は下へと落下していく。

怖いという思いよりも、
カルラを説得出来なかった自分を情けなく思う気持ちが大きい。

貴方「はは……また…守られるだけなのかなぁ……。」

すると、突然誰かに受け止められた。
少しの衝撃から目を開けると、
それはカルラだった。

貴方「カルラ……？」

カルラ「馬鹿なんじゃないの……、自分の身も守れないような弱い奴が、僕達と一緒に鬼を排除出来るはずないでしょ。」

貴方「それでも、私には私の出来ることを探したいの…！誰かを助けたい！守られるだけなんてもう嫌なの！」

カルラ「どうしてそこまで、妖怪を信頼出来るの。さっき僕はお前を……」

貴方「妖怪も人間も分かり合える事を知っているから。その事を私は妖怪に教えてもらったの。だから、貴方とも信頼関係を築ける、築いてみせる。」

カルラ「……ホント、馬鹿だよアンタ…。アンタみたいな奴、僕は知らないや。……だから烏天狗はアンタを選んだんだね。

良いよ、協力してあげる。」

貴方「ほ……ホント！？」

カルラ「僕が嘘つくとでも？」

貴方「い、いえ！」

カルラ「それじゃあ、キュウビの所まで案内して。烏天狗も、早く来て。」

烏天狗「……うん。」

カルラは本当は心優しい妖怪なんだろう。
何かが原因で人間を毛嫌いしている……？