ストーカーが年上イケメンだった件について。【あなたの番です】【佐野豪】 (ページ18)

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過労ページ18

「ねえ、大丈夫？最近ボーッとし過ぎ！」
「うん……論文書かなきゃだし……」
「考えすぎても良くねーからな？」

心配してくれる、麗菜と亜美。
良い友達を持ったよね。

「あんまり頑張りすぎないでよ？ぶっ倒れられたら困るから！」
「あ……もしかして……ストーカーのことか？」
「ううん、違う。それはもう解決した」
「え？どういうこと」

別になんてことないよ、そう言おうとしたときだった。
体がグラリと傾いて、硬い感触がして、痛かった。
尾野さんの時とは違う、けど……目の前が真っ暗になった。

目を開けると、病院みたいに無機質で白い天井が見えた。
…………大学にいたはず。

「A、起きた？」
「豪……さん……」
「良かった……倒れて何日も眠ってたんだ……良かった……」

大丈夫ですよ、と頭を撫でる。
ふわふわしてる……

「大丈夫じゃなかったら、言ってって言ったのに……」
「大丈夫じゃなかったですね、気付けばよかった」

あなたの大丈夫は私の大丈夫とは違う。
……早く、気付いて助けてよ。
自分から言うなんて、嫌なの。

「過労だって……頑張りすぎないでね」
「豪さんも、お仕事頑張りすぎないでください」

あなたのことは好き。愛してる。
足りているけど足りない。
もう十分な程、愛は貰った。
でもさ、やっぱり……助けてほしい。
だから頑張りすぎちゃうの。