君の反応が知りたくて。[ジョジョ短編集]

リク☆ ブチャラティに、嫉妬してみた。1 ページ21

私の彼氏は人気者だ。

「ブチャラティ〜！今日時間あるー？」

「すまないが、これから仕事なんだ。」

「ブチャラティ、私…あなたのことが好きなの。」

「ありがとう。でも、俺には彼女がいるんだ。」

今日も、沢山の女の子に声を掛けられている彼。
ブチャラティは嬉しそうだけど、私はあまりいい気分ではない。

一緒に仕事をするのはいい事だが、外に出る度に女の子が彼に寄ってくるのは嫌だ。

「………」

ヤキモチ妬きだなぁ
自分でも思う。
ふとブチャラティの顔を見ると、とても嬉しそうな顔をしていた。

ああ、私のことは見てくれないんだなぁ。そう思うと、悲しさが怒りに飲み込まれて、抑えきれなくなってしまった。

「………ブチャラティの馬鹿…！」

私は仕事だということも忘れて、彼を置いて走り出した。
悔しくて、悲しくて。どうしようもなくて、逃げ出してしまったのだ。
私って、馬鹿だなあ。

「A？！」

ブチャラティが私の名前を呼んだ気がするが、そんな事はどうでもいい。
私の心は、どす黒い嫉妬で渦巻いていた。






「うぅ…、私って最低だなぁ……。」

私はどこか分からない路地裏に入り、声を殺して泣いた。
路地裏で小さくうずくまっている私の姿は、他人から見ればとても滑稽に見えるだろう。

「……謝らなきゃ……。ブチャラティに……。」

勝手に嫉妬して、勝手に逃げて。私は本当に馬鹿だ。
涙を拭い、立ち上がる。
そして携帯を取り出し、ブチャラティに電話しようとした
その時。

「あれ、こんな所で女の子が1人？」

「……ぁ……。」

「じゃあさ〜俺と遊ばない？絶対楽しいから！」

どうしよう。路地裏に入らなければよかった。
私は怖くなって逃げ出そうとした
が

「おっと。」

腕を掴まれてしまった。

「逃げんなよ。せっかくいい女捕まえたんだからよ。」

「は、離して…！」

「離すわけねぇじゃん？」

私の、せいだ。
私が勝手なことしなかったら、こうはならなかったのに。

「………っ、ブチャラティ！！！」

もう、恥なんて捨てた。ブチャラティににどう思われたっていい。
私は大声で、大好きな彼氏の名を呼んだ。
彼なら来る。そう願って。

「あぁ？誰だそれ？」

…………何も起こらない。
そうだろう。こんな路地裏に来るはずがない。私だって知らない路地裏だ。
………でも

「A。ここにいたのか。」

絶対に…来てくれるはずだって、思っていた。

だって、ブチャラティは私の王子様どから。

リク☆ ブチャラティに、嫉妬してみた。2→←リク☆ フーゴに、お姫様抱っこしてみた。2

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8

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康穂

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