【ヒプマイ】3年前、俺の前から消えた女【碧棺左馬刻】

後ろから聞こえる足音 ページ47

蝶「…かぁさん？」


歩いていると右に抱えていた蝶羽が起きた



「母さんよ
お迎えが遅くなってごめんね」



蝶「…へいき、それより下りたい」



眠そうに目を擦っていた蝶羽は目が覚めたのか私の頬をぺたぺたと触って下ろすように催促する



「分かった、夜だから離れちゃダメよ？」




返事を聞き、蝶羽を下ろした
こういう時、いつも起きるのは蝶羽で逆に恋牙は全く起きない


すやすやと眠る恋牙を抱え直し蝶羽と夜の道を歩いた



「ご機嫌ね蝶羽」


ニコニコと笑う蝶羽を見て私は言うと


蝶「うん！楽しいし夜の散歩は気持ちいいわ！」



元気よく蝶羽はその場でくるくる回った




「そうね、楽しいわね」









ｺﾂｺﾂｺﾂ





この足音が無ければ



蝶「さっきからずっと着いてきてるわよ母さん」



「そうね、ああ、そんな心配そうな顔しないで蝶羽、大丈夫よ」



私を不安げに見上げてくる蝶羽に笑いながらそう言うが蝶羽は不服そうだ



「絶対に大丈夫」



蝶「…うん」



もう一度笑いかければ蝶羽は小さく頷いた





(ストーカーなんてして暇なのかしら
大体、意味が分からないわ、私を追い掛けて何が楽しいのよ
子供達に危害が及ぶ前になんとかしないと…いや、でもまだ同じ道だっていう可能性はあるし、少し様子見ね

子供達だけは必ず護らないと)








私と彼との子供だから



──大切な大切な愛し子だから



私の支えだから



大切な子供達だから



何があっても必ず護る──







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どんな人？→←未成年を一人、夜道を歩かせる訳にはいかない

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