部のお姫様的ヒロインを助けてしまった件【HQ】

29話 国見side ページ31

国見side



彼女の第一印象は、
ハッキリ言って最悪だったはずなんだけど...


気がついたら何故か不思議といつも一緒にいた。

警戒心とか、あっさり解かれた。


いつしかお互いの部屋に行き来するようになったり、泊まりで遊んだりとか、距離感もだいぶおかしかった。

今考えたたら近づいたのが間違いだったのかも



最初は桃先輩を守るための取引、情報集めが主な理由だったのに


いつの間に彼女に会いたくて会うようになったんだろう。

あの子のためのはずだったソレは、いつしか自分のためになっていた。


当時持っていた美人で、冷たく近寄り難いイメージはもはや思い出せない。





あ、あー見えてA結構よく笑うんだ、

俺の前だけで。


ほんと俺の前でだけ、



そのくせ彼氏作るとか
マネージャーになるとか

意味分からない...


多分独占欲。


そんなの伝えたってどうにもならないことは分かってるし、嫌がられるのも重々承知だ。


先輩が1番嫌いそうなものが独占欲とか重い愛だろうし



...先輩に会いたくて仕方ないくせに、
また桃先輩との事って言い訳する。


そうじゃないと会ってくれなくなりそうだし


そんな儚さ。

まぁ、悪く言ったら薄情ってことだけど。



それも魅力のひとつってこと。




そんなことを最近ずっと考えてる。


あー、もっと自分に素直になれたらな、
今からじゃどうせ遅いけど。







彼女の魅力は奥が深い、
近づけば近づくほど遠のいてくみたい。




何時間も悶々とするぐらいにはどっぷりと彼女の沼に浸かっているみたいだった。

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