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あの日から。
姉と三日月を意識的に見るようになってしまった。というより、姉を視線で追っていた。
よくこうして見ると姉の周りには神様達が沢山集まっていた。見習いちゃんも「審神者様〜」と言って嬉しそうに追いかけるのだ。
良くいえば仲良し、でも今の私からすれば皆金魚のフンのように見える。
そういえば冷静的に思い出せばいつもそうだ。
姉の周りには人が集まる。私の周りには姉目当てで集まる人ばかり。声がかけられないから、連絡先聞きたいから、姉の好きな物って何？
そればかり聞かれていた。
私はそれでも構わなかった。それが普通だと思っていたし、悪い気もしなかった。姉を誇りに思っていたから。
私に出来ないもの、持っていないものを兼ね備えていた姉。羨ましかったけれど、それでも
「────A？」
「え」
「何考え込んでんだ？」
「い、や別に」
「嘘つけ。すんごい難しい顔してたぜ？」
「うっそ」
「本当だ。珍しいなあと思って、俺何回か声掛けたんだけど」
「気づかなかった………ごめん獅子王」
「いいよ別に、はいコレ」
「何、これ」
「燭台切に今日のおやつ届けてーって頼まれてさ」
「ありがとう」
「おう。って事で」
「ん？」
「隣、いいよな？」
ニカッと真っ白で綺麗な歯を見せてくる。そんな笑顔みたら断れる訳が無い。
「どうぞ」と言うと、獅子王は嬉しそうに隣に座っておやつを食べ始めた。
私も彼にならって食べ始める。今日のおやつも美味しいことで。
「なあ、何について考えてたんだ？」
「え、えー………」
「言いづらいのか？」
「う、ん」
「そっか」
彼はまた食べ始める。すると
「んー、でも何かあったら言えよ？」
「獅子王に？」
「うん。俺にでも話せば何か楽になるかもしれない、だろ？」
「……………」
「って事で、話したくなったら話してよ。補佐だって別に刀剣男士にお悩み相談しちゃ行けないわけじゃないだろ」
「まあ」
「ま、大丈夫だから。頼りにしてよ」
急に大人っぽく微笑むのは反則だろ。不覚にもドキッとしたじゃないか。
「俺、平安生まれだから？Aより年上だし」
「爺だもんね」
「う、うっせえ」
「自分で言ったんじゃん」
「うぐ」
「ふふふ」
少しおかしくて笑ってしまった。
彼を見ると拍子抜けした顔をしていた。何かした、私。
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名もない茶葉(プロフ) - みなつきさん» 好みと言って頂き嬉しい限りです！更新頑張ります、コメントありがとうございました＊ (2018年6月8日 17時) (
レス) id: f4334200be (このIDを非表示/違反報告)
みなつき(プロフ) - 初コメ失礼しますー！いつも楽しみに拝見させていただいてます♪とても私好みの作品で更新がいつも楽しみです！これからも頑張ってください〜！ (2018年6月7日 21時) (レス) id: 3e3a2fbf1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もない茶葉 | 作成日時：2018年5月22日 1時
