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# 勿体ない? ページ6

『先輩も食べますー?』

「俺はいいよ(笑)

てか、ほんとにそれだけでよかったの?」

先輩に言われて私は自分の手元を見た。

ミルクチョコと、ラムネ。

「もっと買うかと思ってた」

『人様のお金でそんな豪遊するような

後輩じゃないですよ』

ふん、と横を向くと先輩の笑い声が

聞こえた。

「ごめんね、w」

『笑ってるじゃないですか!

…まぁ、許すしかないですけどね。

買ってもらった身なので。』

ありがとうございました、と一礼してから

2年と3年の廊下の分かれ道に立つ。

「午後も頑張るんだよー」

『はーい』

こうして先輩と別れて教室へ。

「あ、休み時間速攻姿消したAが

帰ってきた w」

「てか、チョコ持ってんじゃん」

「え、どこいってたん?」

『先輩にお菓子買って貰った』

「「こいつやば」」

…声合わせることじゃないでしょ。

そう言いながら、自席に戻り、パンを

食べ終わったあとチョコに手を伸ばした

…が、手が止まる。

その様子を近くで見ていた女子から声を

かけられた。

「食べないの?」

『食べる…けど。

せっかく先輩から買ってもらったし、

なんか勿体ない』

「お前いつもすぐ食べてんじゃん」

「それな?」

『うるさい、遠回しに食いしん坊だと

言うんじゃないわよ、男子共』

「共?!」

「お前…なんか、すっげー違ぇよな」

『え、日本語大丈夫?』

素朴な疑問だった。

「黙れ」

どうしよう、微笑みの圧を感じる。

『すみません』

「「www」」

そんな笑い声を聞きながら、私は

チョコとラムネをバックの中に

しまった。

「食べねーなら俺が貰うぞ?」

『阿呆ね。あげるわけないでしょ』

辛口に対応してから、

次の授業の準備に手を伸ばす。

直したのはもちろん、誰かにあげる

わけじゃない。

午後の授業終了後、

帰りながら食べようと思っただけだ。

“ 午後も頑張るんだよ ”

先輩の声が脳裏にちらついた。

… 分かってますし。

言われなくてもちゃんと受けてやりますよ。

少し遅れてやってきた数学教師を

見据えながら、私はシャーペンを

手に取った。



















┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

またのお越しを。

# なんで→←# 甘いかも



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- あの、続きっていつ上がりますか、、? (4月19日 19時) (レス) @page18 id: 3e072dbd3d (このIDを非表示/違反報告)
乾すぅ - 翠恋依さん» 頑張って!!私は優しくないよwwけどありがとう!って私が癒されて、どうするんだッ!毎日みれいちゃんを癒せるような人になるねー! (4月12日 22時) (レス) id: 4514fc7d15 (このIDを非表示/違反報告)
翠恋依(プロフ) - あぴゃー。さん» 遅れましたすみません!嬉しいお言葉ありがとうございます。これからも宜しくお願い致しますね! (4月12日 19時) (レス) id: 7264d0253a (このIDを非表示/違反報告)
翠恋依(プロフ) - 乾すぅさん» 優しい… 。すぅちゃんのおかげで毎日頑張れるよありがとねー!! (4月12日 19時) (レス) id: 7264d0253a (このIDを非表示/違反報告)
翠恋依(プロフ) - 和泉さん» コメントありがとうございます!そう言って頂き光栄です。精一杯頑張ります!! (4月12日 19時) (レス) id: 7264d0253a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翠恋依 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/d21db535ba2/  
作成日時:2023年12月28日 10時

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