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「3人はここで隠れてて。…もしもの事も考えて誰か残った方がいいと思うんだけど…。」
そこまで言って言葉が詰まる。
残っているメンツからして大型動物は俺だけ。
ここに残り護るべきか、戦闘に向かい出口を探すことに貢献するべきか。
名乗り出るか悩んでいた時。
「俺が残ります。」
声の主の力強い言葉に心が震えた。
同い年で後輩だけど…その声は俺よりも頼り甲斐がある。
「目黒…。」
「力になれることは少ないと思うけど、俺だって男だから。最後まで大切な仲間は何がなんでも守るよ。」
優しい笑顔で微笑んでくれた目黒。その意思は固い様だ。
「目黒がそう言うなら…任せるよ。」
佐久間くんに視線を向け、判断を待つと彼もまた優しい声で答えた。
「それじゃ、残りの4人でジェシー達探しに行こう!」
「そうだね!」
こういう時に気の利く言葉がすぐに出てこないが、気持ちだけでも伝えようと手を差し出す。
目黒は驚いた表情を見せたが、大きく頷き彼もまた手を差し伸べ、握手を交わす。
俺に続いてきょも、佐久間くんも固い握手を交わし、康二に至ってはハグもしていた。
「めめ、頼んだで。」
「分かってるよ。」
そんな姿を見ていると、北斗からの視線に気づいた。
「慎太郎…無理しないでね。」
「…うん、分かった。ありがとう北斗。」
先程と同様、佐久間くんを先頭に体育館から離れ、俺たちはまだ出会えていないジェシー達、そしてNと戦っている岩もっちゃんとラウールを助けに駆け出した。
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あんこ(プロフ) - 柑橘さん» コメントありがとうございます!不定期更新になりますが気長にお待ちいただければと思います♪ (2022年11月3日 10時) (レス) id: 5e6bf3d23b (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - とても面白かったです‼これからも頑張って下さい‼続きみたいです!お願いします! (2022年11月2日 6時) (レス) @page8 id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんこ | 作成日時:2022年10月2日 20時