続き ページ40
「煩いねん…。もう治っとるから大丈夫や。」
ゾムが嫌そうにそう言う。
「…治ってる…？」
「…ホンマや。見て見て、グルさん！右手あるで！！」
「…ほんまやん…。…まぁ、ともかく治ったなら…まぁ、いいのか…？…とりあえず、話聞いてもいいか？」
落ち着いたらしい2人をソファーに座らせグルッぺンとトントンも向かい側のソファーに座る。少女はいつの間にかゾムの膝の上に座らされていた。(ロボロは不服そうだった。)
「とりあえず、その『ちぃたん』っていうのは誰なんだ？」
するとロボロが口を開いた。ゾムは少女を愛でる事に忙しいようだ。
「ちぃたんっていうのは渾名や。俺ら、研究施設に居ったやん。」
「あぁ…。革命後に壊した彼処な。」
「確か、シャオロンとエミさんもそこに居ったんやったっけ？」
「せや。まぁ、エミさんは研究員の方やったんやけど、そん時にエミさんが俺らの所に連れてきたのがまだ小さかったちぃたんなんよ。」
「って事は彼女も被検体だったのか？」
「そういう事。ちぃたんは赤ちゃんの頃からここにおって名前がなかった。そこで俺らが名前をつけた。被検体15やったからいちご。それを呼びやすくしてちぃたん。子供やったから安易な名前やったけど俺らはちぃたんちぃたん言うて可愛がっとった。」
「でも、研究施設壊した時に居ったのはロボロとエミさんだけやった。今の発言から言って『ちぃたん』がゾムやシャオロンみたいに逃げ出すには小さすぎて難しくないか？」
「せや。ちぃたんはゾムとシャオロンが施設から居らんくなってすぐに研究員達に連れて行かれたっきりどこに行ったか分からんかった。その後すぐにお前らが革命を起こしたから恐らくやけど革命が起きるのを察したアイツらが研究邪魔されんようにちぃたんを連れ出したんやと思う。アイツら良うちぃたんは完全体やって言っとったから。」
「俺が…俺がちぃたんも連れ出してればこんなことならんかったんや…。」
すりすりと少女に頬ずりしながら言うゾムは少し悲しそうで。研究施設を壊した後、ロボロとエミさんを見つけた時のゾムやシャオロンの表情と重なった。
「じゃあ、その後は2人も知らんのやな？」
「せやな。俺らが知っとるのは研究施設に居った時の事だけでその後の事はわからん。恐らく、国外に出たんやないかなとは思うけど…。アイツらがちぃたんの事を離す訳がないし。」
「なるほど…。所で、『ちぃたん』は話せるのか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 266人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ムッチャまっちゃ - 天才ですか？天才なんですか？simaさんのお話すごく面白いです！ (2022年8月28日 12時) (
レス) id: 41cf5c918b (このIDを非表示/違反報告)
紲那(プロフ) - simaさん» 大丈夫です！僕もナマケモノなんで！！ (2022年8月21日 20時) (レス) id: 280664fa32 (このIDを非表示/違反報告)
sima(プロフ) - 紲那さん» なるほど！！私ナマケモノ更新ですけど大丈夫すかね、、頑張っては見ます、、 (2022年8月21日 12時) (レス) id: 1f73607c6b (このIDを非表示/違反報告)
紲那(プロフ) - simaさん» simaさん、コメントありがとうございます！募集企画っていうのは簡単に言うと、参加者を募集して合作する……みたいな企画です！めちゃくちゃ簡潔で申し訳ない…。企画できるように頑張ります！ (2022年8月21日 12時) (レス) id: 280664fa32 (このIDを非表示/違反報告)
sima(プロフ) - 募集企画すぐ飛んでいきやす！募集企画の意味分かんないけど((ﾎﾞｿｯ あの、、募集企画ってどんなものか教えてください、、でもどれにしろ絶対飛びに行きます！！！！ (2022年8月17日 20時) (レス) @page25 id: 1f73607c6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
