66【花咲く我が世界】 ページ35
サァ…
花畑。青空。一本の桜の木。そして陶磁器のような白い肌で天色の帯、白い生地に銀色の花模様の着物、私の卍解の時の装束を纏っている非常に顔の整った女性。
「…白音。」
私の声に気づいたその女性はゆらりとこちらを見た。
天「おや、珍しい人が来たんしたぇ。A様。お久しぶりでありんす。」
左手には煙管でタバコを吸っている。私の世界の中だからなんかしら悪影響でそう。
「来ちゃった。久しぶり白音。」
天「また。白音違いんすよ。天白音です。最近…こなたの世界は穏やかでありんすよ。貴方様の想いの人がそばにいるからですかねぇ。」
「そうかな(クスッ)」
伏し目がちで話す白音はとても綺麗だった。
具象化したら、絶対白音がソウル・ソサエティで一番美しいと思うんだよね。
そして白音はあの青い空を仰いで語り始めた。
天「一時期、貴方様が心を閉ざしてしまいんした時。こなたの世界は終わりを遂げるのではというくらい荒れ果ててしまいんした。雨雲と雷雲で御天道様は隠れてしまい、草花は散りわっちは悲しくて辛かった。」
「ごめんなさい。そんな思いをさせてしまって。」
天「ふふふ。いいでありんす。謝んないでくんなまし。貴方様の世界は人一倍崩れやすいからわっちが支えてあげたいと思うんでありんすが…。思うようにいかないものですね。」
「ううん。いつも支えてもらってるよ。ありがとう。」
天「ところで、今日は何の用で来んしたでありんすか?」
「今日は今後の事で相談しに。」
天「今後の事?」
首を少し傾けた白音は不思議そうにこちらを見つめていた。
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まかろん(プロフ) - エメリオさん» ありがとうございます☆頑張ります! (2016年10月10日 19時) (レス) id: 9d7a01524c (このIDを非表示/違反報告)
エメリオ - 続編全部見たよ!とってもいい作品なので、こらからも更新応援してるよ!! (2016年10月10日 2時) (レス) id: eb06472d7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱雀 | 作成日時:2016年9月29日 18時