あの初恋をもう一度 (ページ28)

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中学になってからはAがいきなり可愛い女の子から綺麗な女性に成長して驚いたな。

それと同時に自分だけ置いていかれるような感じがして悲しかった。

まぁそんなことAが分かる訳も考える訳もなく今まで通り普通に遊んでくれたっけ。

そして俺は中学2年生の冬にAに告白をした。

｢俺Aが好きだ。付き合ってもらいたい。｣

告白したのはあの時四葉のクローバーを探した公園だった。

『本当？すごく嬉しい。私もマサイのこと好きだよ。』

そう言って泣いて喜んでくれた。

｢マジで！ありがとう。俺絶対幸せにする。｣

『約束だよ？絶対別れないでよ？』

｢おう、もちろん。ずっと一緒にいような。｣

たしかに俺、別れないってAと約束してたな。

なのに俺は……3年生になってすぐ、友達に戻ろうとAに別れを告げた。

当時、恋人って何したらいいか分かんなくてすごく悩んでた。

友達だった頃のように遊ぶ訳にもいかなくて、でも俺が思いつくことはそんなことしかなくて。

そんな時に今のフイッシャーズのメンバーと遊ぶようになったりして。

Aも俺と2人でいるよりもみんなといた方が楽しそうだったから……

それだけが理由だった。

でも俺の思い通りにいく訳もなくて、Aとは気まづい関係になってしまった。

別れて半年くらいは遊ばなくなったし話もしなかった。

シルクがフイッシャーズに誘ったけど俺との関係が原因で断られてしまった。

俺はその時に全てを後悔した。

受験が近づいてきた頃にAが俺が受けようとしてた高校と同じ高校を受けることを知った。

そして久しぶりに喋った。

何も変わらくて、なんでずっと話してなかったのかおかしくなるくらいいつも通りだった。

でもお互いあの時の話は一切しなかった。

高校に入ってからもそうだった。

何もなかったようにただの幼なじみとして過ごした。

でも俺のAが好きっていう気持ちだけは大きくなっていくだけだった。

進学してからも就職してからも、何かと理由をつけてAと会った。

そして大人になるにつれて好きの気持ちが抑えきれなくなって、ついにこの間告白してしまった。

絶対今の気持ち分かってもらう。

きちんと説明する。

それでも振られたら諦めるしかねぇかな。