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｢消え!?……プロト…？？｣
突然掻き消えた少女と残した言葉に困惑する。消えたのは個性の可能性が大きいだろうが、みつけたとはどういうことだろう。プロトタイプ、という言葉も理解が追いつかない。Aを知っているような口振りにもしや宝石、と思ったが思い返しても齢10くらいの少女と知り合った記憶などない。
｢敵の侵入とか…はないだろ、警備厳しいし｣
疑問しかないがいなくなってしまったものは仕方がない。迷子で困っていなかったならそれで充分だ、とモニターで予選を見るために先を急いだ。
通路を出て観客席に辿り着く。目下には大勢の人、人、人…プロヒーローも多いようでコスチュームが目を引く。運良く空いている席を見つけて座ることができた。
大画面モニターに映るのは爆破の個性で高く飛ぶ爆豪。入試の時の巨大仮想敵が画面に所狭しと映り込んでいる。爆豪に続いて瀬呂と常闇もギミックを高く飛んで避ける。
｢一足先行く連中A組が多いなやっぱ！！｣
プレゼントマイク先生の言う通り皆次々と仮想敵ゾーンから抜けていく。
先程の爆豪のように軽く躱していくものもあれば今画面に映っている八百万のようにギミックを倒していく生徒もいるようだ。あくまでも障害物の一部、時間短縮の為の攻略方法は文字通り個性が出ていてAにも参考になる。
生徒の半分ほどが第一関門を抜けたところで場面が切り替わる。
｢オイオイ第一関門チョロいってよ！！んじゃ第二はどうさ!?落ちればアウト！！それが嫌なら這いずりな！！ザ·フォーーーーール！！！｣
待ち構えていたのはそびえ立つ無数の石の足場。底は見えないほどの高さで足場と足場には頼りなさ気なロープが渡してある。ただ目の前のロープを渡るだけでは遠回りになるようだ。バランス感覚と広い視野、度胸が必要というところだろうか。
各々の個性や自力でロープを伝う中カメラが捉えたのはメカで身を固めた女子生徒。サポートグッズの持ち込みということはサポート科の生徒だろう。
先端に返しのついたロープを足場に刺しターザンロープの要領で次の足場へ飛んでいく。
｢ヒーロー科１強じゃないのが雄英体育祭のいいところだよなぁ…！｣
２段ほど下の観客席から聞こえてきた声に相槌を打つ。様々な場面の想定と自前のグッズの汎用性によっては個性に頼らずとも予選通過の可能性は大いにある。
(みんな頑張れ…！！！)
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あかや - とても面白かったです！更新待ってます〜！ (2020年12月15日 13時) (
レス) id: 51d8bbe764 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてる - とてもよかったです(´；ω；｀) (2020年4月19日 18時) (レス) id: d34f4e9add (このIDを非表示/違反報告)
八百(プロフ) - みんなが名前を呼んでるとこでちょっと涙出ちゃいました…更新待ってます！ (2019年3月29日 21時) (レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
音春(プロフ) - 更新頑張ってください！(受験勉強も) (2018年12月1日 17時) (レス) id: f210cca1fd (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2018年11月16日 21時) (レス) id: 5a8ebe94bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さも | 作成日時：2018年2月9日 2時
