【おそ松さん】 ダ メ 姉 貴 .

ダ メ 姉 貴 . ３ ページ3

『いいなーおそ松たちは学ランで。私セーラー服動きにくいから嫌いなんだよねー』



着替えの時間。
親は娘に弟とは別の部屋で着替えろという。


しかし彼女は弟と共に着替えを行う。
弟たちも姉に色気はないのであまり気にしない


第一姉弟だ。気にしない。



全っ然気にしない。




でも遅刻しそうな時に話しかけるのはやめて欲しい。本気で。邪魔だ。


『喉乾いたなー水飲みにいこーかなー』



一々煩い。黙ってくれないか。

弟が戒めの目線を姉に送るも、姉は全く気にしない。というかそもそも気づいていない。



「ほら遅刻するから！早く！」

『へいへーい』


直接注意され弟に急がされるも自分のペースで行動するのが彼女だ。
いつものことなのでこれでイライラしてたらキリがない。なので弟たちは気にしない全く。

全くだ。



「さっさとしろよダメ姉貴ぃぃ」

しかし三男だけは違ったようだ。



「いーじゃんいーじゃん、俺らのペースで」

『流石長男！分かるねぇ』


姉の性格は長男が継いだらしい。

厄介な二人が揃うと
手に負えないほど厄介である。

いやもう既に負えていない。




遅刻三分前だもう間に合わない。


「新学期早々遅刻するか普通？！」

「普通じゃないから仕方ないんだよ...」

「そうそう！」


もうダメだ。
姉に比べれば弟は皆マシな方だが
本物の常識人は誰一人いない。


これで一生成績に高校２年新学期初日遅刻というメモが残るだろう。



さよなら将来。
コンビニ店員でもしててくれ。

せめてニートにだけはならないでくれ僕。


そう心の中で呟き将来を捨てた三男はふと我に返った。

瞬間、辺りを見渡したが、絶句する。
後にそっと言葉を漏らした。



「誰もいねぇ。」

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