遊真のお姉さんは黒トリガー使いでした！【ワールドトリガー】

第１８話 ページ20

「うーん 国の名前言ってもわかんないと思うよ」


遊真は首を捻り難しそうな表情をした


「そうそうすげーマイナーな国らしいぞ

空閑たち野球もテニスもサッカーも知らなかった
し」

「サッカー知らないってどんだけだよ！」

「少なくともヨーロッパ圏じゃないな」

「じゃあさその国って何が流行ってたの？

趣味とか音楽とかスポーツとか」


流行ってた＿＿＿＿か


「ふーむ・・・・・戦争？」


遊真はぽつりとそう言った

少女もすかさず頷いた


「戦争・・・・・！？」

「((戦争・・・・・！？))」


修の頬を大量の冷や汗が伝う

遊真の言葉に驚く様子を見せる四人


『いろんな国をまわったけど大体どこも戦争中だっ
たな

ほとんど毎日戦闘状態だったし物心ついた頃から
ずっとそんな感じ

わたしもユウマも前線で戦ってた』

「紛争地帯にいたってことか・・・・・！？

前線って・・・戦争に参加してたのか！？」

「ひえー想像つかない・・・・・！」


ブルブルと身体を震わせどうやら想像でもしているようだ

「おい！言いすぎだ！」


修が小さな声で強く言う


『だって本当のことだし それに近界民だってばらし
てないだろ？』

少女がそう笑って言えば修は頭を押さえてため息をついた


「 ((日常的な戦闘状態 そういう環境が空閑たちの人
格を作ったのか・・・・・))」

「でも戦争って言うなら三門市だってある意味戦争
中だよな」

「あーそうかも

空閑くんたち近界民って知ってる？」


その問いに２人は顔を見合わせて首を傾げる


「うーん あんまり知らない」

『噂くらいなら』

「・・・・・」


修は心の中でグッジョブと２人を褒め称える、２人共良くやった

「４年半くらい前にね街中にいきなり黒い穴が開い
て近界民ってやつらが攻め込んで来たの

たった２日で東三門あたりは壊滅状態

犠牲者は１２００人以上４００人以上が今も行
方不明」

「なんと・・・・・！」

『・・・・・！？』



すごい数の犠牲者だな＿＿＿

少女は教室の窓から遠くに見えるボーダー基地をぼんやりと眺めた

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