＝２２１＝ ページ11
次に目を開いたときには、空が明るくなり始めていた。
時計がないから時間がよく分からないけれど、朝日が昇りかけなので朝７時くらいが妥当か。
寝袋からのそのそと身体を起こし、ぐっと伸びをする。
辺りを見ると、まだ皆眠っていた。
彼らを起こさないように、私は立ち上がる。
まだ実感はわかないけれど、徐々に筋力が衰えていくみたいだから
何とか食い止めるために、筋トレをしていこうと思う。
準備運動をし、腹筋背筋スクワット。
腕立てをしようと思ったとき、皆が起き始めた。
「ふぁあ………。
んあ？
っ！おいA！！調子はどうだ…！？」
欠伸をし、私を見た瞬間こちらへ走ってきたのは獄寺だった。
かっと目を見開き、私の両肩を勢い良く掴む。
この動作に加え、彼の厳つい顔。少し驚いてしまった。
「うっ、お、だ、大丈夫！！！ありがとう！！…ございます！」
ついつい敬語で返してしまった。スモーキン・ボム怖い。
「いやあ………、悪ィ。
俺がもっと早くお前のこと知っていたら、こんなことにはならなかったかもしれねえってのに…」
獄寺のその言葉に、ドクンと心臓が跳ね上がった。
もしかして、リボーンが話したの……？
私が、短命という名の呪いにかかっているということを。
「……そ、そんな悲しそうな顔しないで！！
もう割り切ったことだし！！
それにさっ、解決方法だってもしかした…………」
「俺はAの気持ちが分かる！！！俺もお前と同じだかんな」
「え……、私と……同じ……？」
獄寺も、短命ってこと…？
貴方も"死"について悩んでいるの…？
そう、聞こうと口を開く。
しかし先に言葉を放ったのは獄寺の方だった。
「水臭いぜ！最初に言ってくれればよかったのによォ！
お前が俺と同じ、トラウマ持ちだってな！！！」
「……ん？」
はて。獄寺は何を言っているんだ…？
彼の言葉に、思わず私の目は点となる。
「俺が姉貴を見ると体調崩すみたいに、お前もダチと本気で争うと調子悪くなんだろ？」
「あー………、えっと、…うーん…」
「今更隠すこたァねえ！このトラウマをいつか乗り越えようぜ！！」
「お、おう……」
言えないーーー！
あんなキラキラした瞳でそんなこと言われたら頷くしかないよー！！
…しかしこれは好都合だ。
私は彼らに、呪いのことを話す気なんてない。
激しい咳も、吐血も、気絶も、全てそのトラウマのせいだと思ってくれるならば、それはそれでいいや。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 149人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
【REBORN!】私、チェルベッロのボスです。←９ んじゃさ、題名しりとりでもしようぜ！あ、マグロパート９になりますヨ♪
伊月「俺と結婚してください!!」貴「え!?いや…いきなり言われても…」伊「あ、スイ...もっと見る
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛鞠_あいまり_(プロフ) - なっちゃんさん» いや、どっちぃー！！(ガーン)なるほど。そういうことですか！納得しました！いえいえ、ただ単に気になっただけですのでお気になさらず。あと様付けもやめてくださると(((( (2020年3月25日 0時) (
レス) id: ef3cf9b79e (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - 愛鞠_あいまり_さん» そんなに前から……。感激です涙が止まりません！（泣いてない）実は宇宙の炎、外からの衝撃には強いのですが、内から来るものには効かないのです…。（病気、けが、呪いなどなど）愛鞠様のおかげで設定を見直すいい機会ができました！有難うございます(^^)/ (2020年3月24日 22時) (レス) id: 0a80c5c44f (このIDを非表示/違反報告)
愛鞠_あいまり_(プロフ) - 4年前から愛読しております。こんなに経ってるのに初コメですみません。ふと気になったのがありまして、宇宙の炎が無効化なら呪いを無効化できないのかなって思ってしまいましたww (2020年3月21日 20時) (レス) id: ef3cf9b79e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ありがとうございます(*- -)(*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2020年1月13日 23時) (レス) id: f011f41edf (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - りんさん» 時間ができたときは書いていきますね！はあっ…そのようなお気遣いまで！りん様もお体ご自愛下さい(^^)/ (2020年1月13日 23時) (レス) id: 0a80c5c44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
