水神様を崇拝する少女【原神】

47話 ページ48

その事にマーセルを含めたみんなは目を見開かせ驚いていた。



「お前の拠点は調べさせてもらったぜ！オイラたちにはもうお見通しだぞ！

お前は溶けてしまった恋人のヴェニールを取り戻すために、次々と女性に目をつけては人体実験を行っていた。」


「ええ、そのために身分を変えることが必要だった。

だからマーセルという身分を捏造しヴァシェに関する全てを処分した。
その方が研究もしやすいし、疑われる心配もないからね。」


「なるほど。歌劇でさえ、これ程冷酷な悪役はいないだろうに…

だとすれば、これでマーセル君の動機についても説明が着く。」



フリーナも納得いったように足を組んだ。
ナヴィアも問い詰めていく。

すると、マーセルはどこか切り詰めたように話し始めた。

自分がどれだけ苦しかったのか。まるで不幸自慢しているようでAは見ていられなくなる。



「今になって分かっただろ、あれが本当のことだと！だがもう遅い！一度溶けた人は、もう戻らないからな！」


なんて自分勝手な話だろう。



「貴様らのせいだ。こんな見栄だけの審判で、正義を追求し茶番を求める。一般人の苦痛にまるで見向きもしない！」



その言葉にAが反応した。



「見栄だけの審判だと？正義の追求が茶番？貴方は間違っているっ！
正義は追求することでは無いし、この審判には全て意味があるのよ…
確かに貴方は苦しかったと思う。けどこれだけは言える、彼女を愛しても人の道を外れるのは違う。」



Aの瞳には怒りと同情が入り交じる。

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