可愛い守護神【ブルーロック男主】 (ページ43)

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俺の光ページ43

俺の光だった。

俺の希望だった。

雛原Aが靭帯損傷により出場停止中だと知ったのは今朝の話。

昨日のドイツ対フランス戦にて怪我をしたのは知っていたが

まさか靭帯損傷とは。

チラッと西岡を見るも絶望していると言ってもいいほど

顔が真っ青になっていた。

「西岡、お前昨日雛原に会いに行ったんじゃねえの？」

西岡『もうどの棟に行く事も出来なくなってたよ。俺らはイングランド棟から出れないし、他の棟のやつらもそう。』

雛原は俺がサッカーをやる上で希望だった。

親は事業で成功して、社長。

雛原は祖父が世界的音楽家という事もあり

自分の持っている才能をサッカーに活かしながらも

事業家、音楽家の道に進まずサッカーを選んだ。

しかも雛原は元U-20という実力者だし

何より俺らはサッカーで出会う前からの知人だった。

凪『玲王？顔色悪くない？大丈夫なの？』

「ああ、凪ごめんな。ちょっと休ませてくれ。」

雛原には元U-20とドイツ棟の架け橋になってもらっていた

部分もあるし、ディフェンス技術もかなり真似させて貰った。

西岡は相棒とも言える存在を失くし

俺はサッカーを続けても大丈夫だって

言い聞かせてくれる存在を失った。

「絵心。雛原のお見舞いには行っていいんだろ？」

絵心『ダメだ。マスコミが集まって雛原が集中して治療出来なかったらどうするつもりだ？お前らだってもう無名じゃないんだ。』

西岡ですらも面会・お見舞いは拒否されたらしい。

西岡『俺もよく怪我するし待つしかないんだけど、靭帯損傷は。』

そう。靭帯損傷はスポーツ選手としての人生に

ヒビを入れるほどに痛々しい怪我なのだ。

西岡『もし、靭帯損傷じゃなくて骨折とか捻挫だったらって、無傷が一番なのに、そんな事考えちゃって、』

雛原は身体に肉が付きにくいらしく、

だからなのか筋肉も無くて

サッカー選手とは言えないほどに華奢だった。

例えるなら、なにもスポーツをしていない

高校生男児くらいに細かった。

「まあ、今まで怪我してないのが凄いくらいだし」

「今までのツケが今来たとか？」

「鰐間兄は西岡もだけどアイツ体硬いって言ってたしな。」

西岡と分かれて一人になった途端

自問自答をするかのように独り言を止められずにいた。

もちろん、雛原の試合中の怪我は世界で配信されていたし

怪我の為、期限は分からないが休止中という事も

全世界に発信され、雛原が映っている全てのグッズは売り切れた。