ゲゲゲの鬼太郎〜呪われた少女〜弐

９ー３ ページ23

河童＞だったら俺達が抜いてやるよ！

砂かけ＞えっ？え、え・・・えぇ！？

逃げる砂かけばばあを、太郎丸以外の河童が追い掛け回す

ねこ娘＞砂かけばばあ！

砂かけ＞ねこ娘！

そして流れで合流してしまった２人は、背中合わせで立つ

が、河童に周りを囲まれてしまう

ヒュンッ

そこへ飛んできたのは、一本の破魔矢

かごめ＞全く・・・何やってんのよ。あっちでも尻子玉抜かれてノックダウンしてるのいるし・・・妖怪でも使えない男共ばっかなの？

ねこ娘＞かごめ！？

かごめ＞はい、私ですけど何か？

河童＞キキーッ！

砂かけ＞後ろじゃあ！

バチィッ

河童＞キキッ！？

かごめ＞狙いがわかってるのに対策しない巫女がいると思う？背後はとっくに結界を展開済み。次に来たら今度は消し炭になるから。

というのは嘘で、本当は一回こっきりの結界なのだ

だがバレると面倒なのはわかっていたので、勿論言わない

鬼太郎＞リモコン下駄！

かごめ＞あ。

鬼太郎＞髪の毛針！

河童達＞キキーッ！

鬼太郎＞霊毛ちゃんちゃんこ！

ねこ娘＞鬼太郎！

砂かけ＞助かったよ！

かごめ＞っていうか、下駄のせいで足踏みうるさいんだけど。

なぜかかなりのスピードで走って来た鬼太郎が、これまたなぜか妙に早口で技を繰り出し、３人を囲んでいた河童を一掃した

ガサッ

物音がした方を見ると、そこには太郎丸がいた

砂かけ＞太郎丸！

逃げた太郎丸を、鬼太郎が追い掛けていった

ねこ娘＞早っ！

かごめ＞ねぇ、彼って確か尻子玉抜かれてなかった？

ねこ娘＞はずだけど・・・。

かごめ＞・・・“いそがし”ね。ったく、もう・・・。

言葉にならない文句を言いたいのを抑え、彼女は置いて行かれたであろう彼の父親探しへと向かった

一方、太郎丸と鬼太郎はあるＩＴ企業の会社ビルにまで来ていた

そこはねずみ男の策略によって紹介され、河童達が働かされていたブラック企業の会社ビルだった

次郎丸＞もうやめて兄ちゃん！

太郎丸・鬼太郎＞！？

次郎丸＞鬼太郎さん、兄ちゃんを許して。尻子玉、返すよ。

そう言って、鬼太郎のものであろう、手にある尻子玉を返した太郎丸の弟・次郎丸

次郎丸＞兄ちゃん、ここは僕達の住む場所じゃない。里へ帰ろうよ。

太郎丸＞だ、だけど・・・きゅうりが・・・。

次郎丸＞もういいよ！僕は１００万本のきゅうりより、兄ちゃんが半分くれたきゅうりの方が美味しかった！

目に涙を溜めて言う次郎丸

太郎丸＞・・・次郎丸。

次郎丸＞兄ちゃん。

９ー４【終】→←９ー２

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