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夢のはじまり(1) ページ24

だ〜るまさんが〜こ〜ろんだ!

学校の帰り、駅から出て暫く歩くと付けられているように感じた。
立ち止まり振り返るも、道行く人は俺の事など気に留める事など無くすれ違って行く。

気のせいか?……

再び歩き出してはみたが、やはり視線を感じる。
それは殺気めいたものでは無く、かと言って時々感じる女子特有の色目でも無い。

何だろう?……今まで感じた事が無い視線……

眼球だけをできるだけ端に寄せ、視線の主を探ろうとする。

一体誰だ?……

通り過ぎたかと思わせて、急ぎ踵を返しコンビニへ入る。
コンビニへ入ると通りに面した本売り場へ直行。
雑誌を手にガラスの外を睨んだ。
だが、俺のことを捜すような人もいなければ、追いかけて来るような人もいない。
フッと自分で自分がバカらしくなった。

何故こんなにも“人”を警戒するのか?
何故“人”に対して疑心暗鬼になるのか?
“自分”と言う“人”が一番信じられないと言うのに……

雑誌を元に戻し、コンビニから出る。
刹那、コンビニに設置されてあるゴミ箱の陰で動くモノが視界の端に入った。
コンビニのゴミ箱近くで動いたモノは確認しないに限る。
何故なら、あの忌々しい“ヤツ”の可能性が高いから。
俺は一瞬妄想した黒々した姿に虫酸を走らせ帰路を歩き出した。
しかし……背後に伝わる視線は変わらない……
俺は顎を引いて少しだけ斜め後ろを見てみる。

・・・・

猫?………

3m程離れた後ろを仔猫が歩いている。
まさか?……視線の主はあの仔猫なのか?
いや、たまたま仔猫がいるだけだ……

立ち止まりきちんと振り返ると、その仔猫はサッと道端のツツジの中に隠れてしまった。
まぁ、野良猫ならば当たり前だろう……
俺は歩き出す。

が、何となく気になって振り返る。
付いて来ているのはやはり仔猫で……俺が振り返るとサッと身を隠す。
3度目ともなると、俺は可笑しくなってきた。

まるで“だるまさんが転んだ”だな……

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り一 - この薬のんでみたい! (2020年5月22日 14時) (レス) id: a9605826b0 (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - 葵さん» めっちゃ褒めすぎですよ、葵さん(汗)でも楽しんでいただけたなら嬉しいです。ありがとうございました。 (2019年4月20日 23時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
- なんと表せば良いのか分からないくらい、読んでいてワクワクしました!凄く想像力が豊かだからこそこんなに素晴らしい作品が書けると思うので、ほんと尊敬します(p^-^)p (2019年4月19日 22時) (レス) id: 5cf405873d (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - みなみさん» 読んでくださり、ありがとうございました。いくつか掛け持ちをしているのでメドがたってから作りたいと考えています。妄想は絶えずしてますので、ネタはあるんですが(^_^;) また新作を出した時にはよろしくお願いいたします。 (2018年11月25日 0時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - また新しい作品読みたいです!応援してます! (2018年11月24日 21時) (レス) id: 405036adca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千祥 x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年3月28日 0時

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