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「何、これ？」
カフェテリアのテーブルの真ん中に置かれた小瓶。
中には黄土色、漢方のような小さな錠剤が入っている。
「これはね、僕が作った薬。」
小塚君がエヘンッと得意気な顔で言う。
今日はKZの集合があった訳ではないから、今いるのは私と黒木君、そして小塚君。
「小塚、何？ 薬？」
黒木君は訝しい顔付きで小瓶を手に取る。
「これはね、『夢のお薬』。」
「ゆめ？」
黒木君と私、同時に聞き返す。
「そう。この薬を飲んで、見たい夢を考えながら眠ると、本当にその夢を見るんだ。」
「ウソだろ？」
ますます険しい顔付きになる黒木君。
眉間にシワが寄っている。
「本当に？」
私も信じられない。
「二人共、信じてないね。僕は自分で３回飲んで３回共、ちゃんと夢を見たよ。だから、自信アリ！」
鼻をフンッと鳴らす勢いで自信満々。
私と黒木君は顔を見合わせた。
「じゃあさ、俺が試してもいい？」
黒木君が呆れたように言う。
「私も飲んでみたい。」
私は興味があった。
夢を自由に操れる薬なんて、本当に夢のよう。
小塚君が作ったのなら怪しい薬品は入ってないだろうし、安心して飲める。
それに信じてない訳ではないけれど、嘘か誠か確かめてみたい。
「ハーブにアレルギーが無いなら大丈夫だよ。」
無いから、大丈夫。
私と黒木君は１錠ずつティッシュに包んで持って帰ることにした。
お布団に入る前、貰った薬を飲んだ。
いい夢が見れるといいな………
あっ！ 何の夢が見たいか考えてなかった……
えっと………どうしよう…………
・・・・・
何も思い付かない！！
取り合えず飲んでしまったんだし、とにかく『良い夢』。
黒木君はどんな夢を望んでいるんだろ………
遠くで聞こえる猫の声に、ゆっくり意識が遠退いていった。
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り一 - この薬のんでみたい！ (2020年5月22日 14時) (
レス) id: a9605826b0 (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - 葵さん» めっちゃ褒めすぎですよ、葵さん(汗)でも楽しんでいただけたなら嬉しいです。ありがとうございました。 (2019年4月20日 23時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんと表せば良いのか分からないくらい、読んでいてワクワクしました！凄く想像力が豊かだからこそこんなに素晴らしい作品が書けると思うので、ほんと尊敬します(p^-^)p (2019年4月19日 22時) (レス) id: 5cf405873d (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - みなみさん» 読んでくださり、ありがとうございました。いくつか掛け持ちをしているのでメドがたってから作りたいと考えています。妄想は絶えずしてますので、ネタはあるんですが(^_^;) また新作を出した時にはよろしくお願いいたします。 (2018年11月25日 0時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - また新しい作品読みたいです！応援してます！ (2018年11月24日 21時) (レス) id: 405036adca (このIDを非表示/違反報告)
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