CITRUS TIARA☆7

Genki's White Day ページ22

▽You side



A「……玄ちゃんにしてはええやん」


玄樹「何俺にしてはって！

玄ちゃん特製 なんちゃってエッグベネディクト！」




玄樹が作ったのはマフィン(既製品)の上に

目玉焼きとベーコンが乗ってるもの。


玄樹、いつの間にこんな物も作れるように。




A「玄ちゃんにしては…やるやん」


玄樹「なんでそんな上からなの！

ママだって昔料理できなかったくせに」


A「……言い返せない。

あーもう！食べるよ？いただきますー！


………あっ、美味い。ちゃんと美味しい！」


玄樹「ママが大好きなベーコンちょい焦げだから」


A「分かってる〜」


玄樹「まっ、旦那だからね？」




いつまでこの設定引きずる気だ？

まぁ私も玄ちゃんって呼び続けてしまってるのだが。




なんやかんやで洗濯物も干し、

掃除機もかけ、皿洗いまでしてしまい

ガチの新婚生活になってしまいそうだが

そろそろ家に帰らなくては。




A「昨日今日とありがとう」


玄樹「ママも家事ありがとう」


A「やっぱり癒されたなぁー玄樹とおると」


玄樹「まだ玄ちゃん！」


A「まだなん？」


玄樹「玄関出るまでは夫婦だから」


A「分かったって〜

……そろそろ帰らな。

お昼は買ってきてあげたカップラーメン食いな？」


玄樹「ふふ、本当の夫婦みたい」


A「あら、そうじゃないの？」


玄樹「そうだった。

それじゃ、ママ、いってらっしゃい」


A「いってきます、玄ちゃん」




またまたおでこに落とされたキス。

多分これはいってきますのキスとやら。


……いくら夫婦ごっこといえ、これはいいのか？


まぁええか。

癒されたのは事実やし、許してやろう。




玄樹「A、大変だと思うけど頑張ってね」


A「うん、玄樹もまたな？」




“またな？” にはいろいろな思い込めてるけど

ここでは語らない。

それが私、スーパーアイドル三波Aや。


……って、かっこよくないか。




玄樹「いってらっしゃーい！」




笑顔で手を振ってくれる玄樹は

貰ったブレスレット以上に輝いていて、

最高のホワイトデーのプレゼント。



癒しをくれてありがとう、玄ちゃん。



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