103孫市の戯言 ページ8
高虎が指を指した先に居た吉継を孫市はまじまじと見た。
孫市「へぇ〜…アンタがAちゃんの……確か、浅井軍軍師の大谷吉継殿だよな?」
吉継「あぁ。」
孫市「……その顔の布……照れた顔を見られるのが嫌でつけてるのか?」
高虎「おいっ!貴様!」
A「吉継の素顔を見ると、三年後呪われますよ。」
孫市「……へ?」
A「ふふふっ…孫市様は人面疽をご存じですか?」
孫市「じ、人面疽?…確か…何かの妖怪だとか…」
A「はい。
人面疽は人間の体の一部に取り付いて、顔のようなおできとなって現れる妖怪で、人面疽に一度取りつかれたら最後、その人間を一息には殺さず、じわじわと苦痛を与えるのだそう。
ですが、その人面疽を取り除く術が一つだけあります。
…人に移せばいいのです。」
孫市「えぇっ!?(汗)」
A「あっ!後、人面疽は言葉を喋れるんですよ!人面疽は意思を持っているから、次は…誰に乗り移るんでしょう?」
生き生きと語るAに孫市は逆に身震いした。
それでも、何とか落ち着いて見せる。
孫市「ま、またまた〜お兄さんをからかっちゃいけないよ?俺はそういうのに関しちゃ、信じない主義なんだ。
この乱世、そういう妖怪だの幽霊だのより怖いのは人間だって心得ているからな。」
高虎「では、お前に撃たれた者の怨霊も怖くはないと言うのだな?」
孫市「あ、アンタまで何言って……第一俺はなぁ…」
A「ふふふっ!冗談ですよ!」
孫市「!だ、だよな!全く!可愛い顔して、おとぼけが過ぎるぜ!さぞたくさんの男に群がれただろう?
大谷、こういうあどけない娘は案外近くに居る奴に取られる事が多いから、気をつけた方がいいぜ?」
高虎を横目に見ながら吉継の肩に手を置く孫市。
その言葉を聞いた高虎は思わず激昂した。
高虎「貴様!誰が誰を取るって!?俺は貴様と違って、色欲は微塵もない!ましてや、こんな戦場で…」
孫市「どうかな?単に気づいてないだけかもしれないぜ?それかもしくは…気づいてないふりをしているってのもあるぜ?」
高虎「!!ない!!俺にはそんなもの、断じてない!!」
A「?」
普段は滅多に人の挑発に乗らない高虎が孫市の言葉に過剰に反応する様子にAは首を傾げた。
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます(*´∀人)ありがたく張り切って書かせて頂きます。 (2018年9月9日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» そうなんですか(笑)これからの展開が楽しみです( ゚∀゚) (2018年9月8日 16時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!恐らくこれから出てくる三成と清正もあんな具合にコメディ要素ぶっこむと思います…(;A´▽`A (2018年9月8日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - タンポポさん» この小説が読めるだけで満足ですよ!! (2018年9月8日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» いえいえ!こちらこそ素晴らしい作品をありがとうございます(*^-^*)少しオチャメな高虎が私は大好きですよ( ´∀` )b (2018年9月8日 9時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タンポポ | 作成日時:2018年8月30日 16時