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143変えたくても変えられない ページ48

ーーーー



夜。
まだ僅かに松明が羽柴陣の周囲を照らしている中…Aは近くの川で一人佇んでいた。








A「[ピイィィィ…]!!!!」







その時、Aは再び未来を予知してしまう。しかも、今回見えた未来は前回より更に衝撃を増していた。




そこへ…







吉継「ここに居たか、A……!どうした、大丈夫か?」






吉継は足元が覚束無い様子のAに寄り添い、肩を支えた。







A「吉継……。」







吉継「!……泣いているのか。」







A「っ……。」







両目に涙を溜めて、吉継の顔を見上げるAに対し、吉継は慰めるようにAを抱き締め、背中を優しく叩いた。







吉継「……無理に話さなくていい。お前の顔を見て、これから何が起こるのかは大体わかった。








…それが…変えられない流れだということも。」








A「っ…吉継…っ…ごめんなさい…っ……私…無力だ…未来を読める力はあっても…未来を変える力がないなんて……
私が…もっと強ければ…長政様も救えたのに…っ…」







吉継「…A。お前は無力じゃない。いつも皆の為に頑張っている。皆もそれをわかっている。
…何より…お前は…








俺の生きる希望だ。」








A「吉継……。」







吉継はAの目尻に溜まった涙をそっと人さし指で拭い取った。








吉継「…流れには逆らえない。俺もお前も…
…先の流れは読めても、それに乗る力は限られている。だから、流れに身を委ねるしかないのだ。」








A「……っ……。」







吉継「……だが…」







A「!」







吉継はAの両頬を両手で包むように触れた。
そして…Aの眼をまっすぐ見つめながら、静かに囁いた。









吉継「……お前の涙で出来た流れは…断つ。流されても、呑まれても、お前だけは…決して離さない。お前が俺を離さなかったように…」







A「吉継……。」








互いに視線を合わせると、二人はそのまま唇を重ねた。
と言っても、布越しだが、唇が柔らかく当たっている感触は伝わっている。




しばらく唇を重ねたまま、抱き合っていた二人だったが…次の瞬間…








A「[ピクッ!]…待って…」








吉継「!」

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設定タグ:戦国無双 , 大谷吉継 , ほのぼの   
作品ジャンル:恋愛
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます(*´∀人)ありがたく張り切って書かせて頂きます。 (2018年9月9日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» そうなんですか(笑)これからの展開が楽しみです( ゚∀゚) (2018年9月8日 16時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!恐らくこれから出てくる三成と清正もあんな具合にコメディ要素ぶっこむと思います…(;A´▽`A (2018年9月8日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - タンポポさん» この小説が読めるだけで満足ですよ!! (2018年9月8日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» いえいえ!こちらこそ素晴らしい作品をありがとうございます(*^-^*)少しオチャメな高虎が私は大好きですよ( ´∀` )b (2018年9月8日 9時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タンポポ | 作成日時:2018年8月30日 16時

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