122証明 ページ27
Aと吉継は互いに握っていた手を離す。
そして、声がした方へ振り返ると、そこには三成、清正、正則が居た。
A「石田様!加藤様!福島様!こんにちは!」
清正「!あ、あぁ…。」
正則「おっす!どうだ?すんげぇだろ?尾張の町!」
A「はいっ!ここは私達の見たことのない物ばかりで、とても胸が弾んでいます!」
正則「そっかそっか!そういや、お前ら、近江の外へ出たことなかったんだっけ?」
A「はいっ!」
清正「それなら、お前達にとって、ここはある意味新鮮なのだろうな。ゆっくり慣れていくといい。自分の故郷だと思ってな。」
A「はいっ!ありがとうございます!」
三成「……。」
A「?」
以前と変わらない目付きでAと吉継を見つめる三成。
すると…
三成「……主と従者の関係にしては、随分と馴れ合っているな。」
A「!」
吉継「……。」
正則「あ!?お前、急に何言っちゃってんの!?」
清正「…主が従者と共に城下へ赴くのがおかしいのか?」
三成「そうではない。この二人は元は浅井に仕えていた人間だ。城下でこそこそと共に居る所を見れば、何かよからぬ企てを企んでいるようにも見える。」
A「!」
正則「三成てめぇ!!まだこいつらを味方として扱えねぇのか!!」
清正「呆れた男だな。せっかく秀吉様が徴用してくれた有望な人材にケチをつけるのか、お前は。」
三成「有望な人材かどうかはまだはっきりしていない。織田や羽柴に浅井の敵討ちを見計らっている可能性もある。」
正則「てめぇ!いい加減に…」
A「私と吉継は仇討ちなどしません、絶対。」
三成、清正、正則「!」
Aのその一言で、険悪な空気を漂わせていた三人の嫌悪感は一気に消えた。
すると、Aは満面の笑顔を浮かべて言った。
A「私達を拾ってくださった秀吉様にはとても感謝しています。この恩は決して消えたりなどしません。だから、仇討ちは尚のこと、裏切ったりなどしません。
私も吉継も死ぬまで皆さんの家族で居ます。」
三成「!……一体何を根拠に…。」
[スッ]
三成、清正、正則「!!」
すると、Aは自分の右手に金米糖を三粒乗せ、それを三人に差し出した。
A「よろしかったら、どうぞ。お近づきの印に[ニコッ]」
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます(*´∀人)ありがたく張り切って書かせて頂きます。 (2018年9月9日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» そうなんですか(笑)これからの展開が楽しみです( ゚∀゚) (2018年9月8日 16時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!恐らくこれから出てくる三成と清正もあんな具合にコメディ要素ぶっこむと思います…(;A´▽`A (2018年9月8日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - タンポポさん» この小説が読めるだけで満足ですよ!! (2018年9月8日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» いえいえ!こちらこそ素晴らしい作品をありがとうございます(*^-^*)少しオチャメな高虎が私は大好きですよ( ´∀` )b (2018年9月8日 9時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タンポポ | 作成日時:2018年8月30日 16時