114サルの妻 ページ19
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その後、裏口へ出る為に階段を駆け降りるAとお市。
城内はだんだん熱気に満ち、火の粉も群を成して灰と共に舞う。
その時…
ねね「お市様!」
A「!」
お市「ねね!」
そこへ鉢合せするように現れたのは黄色い帯に露出の激しい忍服に、如何にも派手な装備をした女性だった。
ねね「良かった!ご無事で!さぁ!早くここから出ましょう!あなたも!」
A「!…お市様…この方は…?」
お市「……サルの妻のねねです。」
A「!」
サル…つまり羽柴秀吉の妻……ということはこのねねという女性も、先程の濃姫と同じ織田軍の人間。
つまり、敵同士に当たる。
そんな敵と一緒に脱出をするのは普通なら拒むものだ。
しかし、お市は…
お市「……行きましょう。」
A「!…はい…。」
ねね「私についてきて!うちの人の元まで案内するから!」
A「…………。」
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城外。
ねねの誘導もあって、Aとお市は何とか無事に城から脱出できた。
そこへ慌てて駆けつけてきたのは…
秀吉「お市様〜〜!ご無事ですか〜〜!」
ねね「無事だよ!お前様ー!」
秀吉「そうか!ようやった!ねね!ささ、お市様!ここに居ては危ないです!早くワシらの陣に来てくだされ!」
お市「ですが…」
秀吉「ご安心あれ!信長様はお市様を罰したりなどしません!悪魔で保護の為に参りました!」
お市「……。」
お市は寂しそうに炎に包まれつつある小谷城を見上げた。
その時…
ねね「!…あれ?」
秀吉「ん?どうした?ねね。」
ねね「さっきね、お市様と一緒に脱出した娘が居たの。でも…見当たらない…。」
お市「!えっ!?」
お市はその場から周囲を見渡すと、いつの間にかAの姿がないことに気づく。
ねね「さっきまで一緒だったはずなのに…どこへ?」
お市「……!!…まさか…!」
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タンポポ(プロフ) - ありがとうございます(*´∀人)ありがたく張り切って書かせて頂きます。 (2018年9月9日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» そうなんですか(笑)これからの展開が楽しみです( ゚∀゚) (2018年9月8日 16時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
タンポポ(プロフ) - ありがとうございます!!恐らくこれから出てくる三成と清正もあんな具合にコメディ要素ぶっこむと思います…(;A´▽`A (2018年9月8日 15時) (レス) id: f0242507ad (このIDを非表示/違反報告)
遠どぅー(プロフ) - タンポポさん» この小説が読めるだけで満足ですよ!! (2018年9月8日 12時) (レス) id: 8674fd3df2 (このIDを非表示/違反報告)
安い料理屋 - タンポポさん» いえいえ!こちらこそ素晴らしい作品をありがとうございます(*^-^*)少しオチャメな高虎が私は大好きですよ( ´∀` )b (2018年9月8日 9時) (レス) id: 45056beaa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タンポポ | 作成日時:2018年8月30日 16時