25話 ページ26
「──って感じです」
「なるほど」
タケミっち君の言うことは、つまりこういうことだった。
場地君が東卍を抜けてバルハラ?という愚連隊に行った。
↓
タケミっち君はどうにかして場地君を連れ戻したい。というか連れ戻さないとマイキー君に殺される。
↓
どうしよう……。
↓
黒脛さんなら何か分かるかもしれない!
↓
黒脛さん見つけた!←イマココ
うんうん。我ながら分かりやすく簡潔にまとめられた。
………………………………。
いやいやいや待て待て待て。
最初の3つは分かる。嫌という程に理解できた。
その後どうした?何で黒脛さんの所に来ちゃったタケミっち君?
何で自分が何か知ってると思った?東卍の内部事情なんざ知らねぇぞ。
「何で自分の所に来たの?」
思ったことをそのまま伝えればタケミっち君はきょとんとする。
「え?三ツ谷君の幼馴染みだから東卍の人達と知り合いなんじゃ……」
おっとこれは素敵な勘違い。
「ド阿呆ッ!!マイキー君達とはつい最近知り合ったばっかだよ」
「えっ!?」
「場地君に至っては言葉を交わしてないのに初対面で殴られたよ」
「へぇっ!?」
タケミっち君は随分と滑稽な声を出すのがお上手で。
「な、え!?そうなんですか!?」
「そうですよ。しかも多分殆どの人達が自分のことよく思ってないんじゃないかな」
「え!?」
あ、でも……とタケミっち君は続ける。
なお、タケミっち君の次の言葉で自分は立腹することになる。
「翔奏さんって人と幼馴染み、なんですよね?翔奏さんって情報収集が得意って聞いた──」
「あ?」
「ひっ」
周りの空気が冷え切った。
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作者名:雨野夜都 | 作成日時:2021年8月24日 5時