道中 ページ34
食事を終え少しゆっくりしていたリドルと私
静かな時間が流れているが時計を見るとそろそろ出たほうがいいかもしれない
『リドル』
「ん？」
私の呼びかけにリドルは空返事だ
図書室から持ってきた初級魔法の本に集中しているようだ
『そろそろ出かけようか』
「買い物はどこに行くの？ロンドンに戻るの？」
『いや、今日行くのは魔法使いの店だ』
「魔法使いの店？」
私の言葉にリドルはやっと本から目を離し私を見る
『あぁ、ダイアゴン横丁に行く。そこに行けば大抵のものは揃うからね』
「ダイナゴン横丁？」
『ダイアゴン横丁だよ』
「そこには魔法使いが沢山いる？」
『そりゃ魔法使いがやってる店で魔法使いが買い物に来る横丁だからね…よっこいしょ』
リドルに言葉を返しながら立ち上がるとビーズが防寒着を持ってくる
私がそれを受け取ると次にリドルに防寒着を渡すビーズ
「坊ちゃんにはまだ少し大きいですがご主人様が昔着ていらしたものでございます。色も黒ですので男性の坊ちゃんが羽織っても問題はないかとビーズは思います」
「Aの…」
『私のお古は嫌かい？』
「…そんなこと言ってない」
『ははは…なら良かったよ』
チラリとリドルを見ると本を机に置いていそいそと上着を羽織る女性物でも子供のリドルにはやはり少し大きいか…
しかし袖を折るリドルはどこかウキウキとしているように見えた
「どうやって行くの？馬車を呼ぶ？」
『いやいや、私たちは魔法使いだ。魔法を使って行くとしよう』
そう言って手を出すがリドルは一向に私の手を取らない
顔はとても渋い顔をしている始末だ
「…アレで行くの？」
『アレとは何かな？』
答えは分かっているがついつい聞き返してしまう
「姿現し…」
『それで行きたいのかい？』
思わず口角が上がる私をリドルはキッと睨みつける
『ははは…リドルは姿現しが嫌いだね』
「Aのせいだよ」
『それは悪いことをした。慣れると平気なんだがね』
風呂に突然飛んだことをまだ根に持っているようだ
『では、謝罪とリドルの勉強も兼ねて今日は別の方法で行くとしよう』
「…全くいい予感がしないよ」
『はは…大丈夫さ私がついている』
そう言ってもう一度リドルに手を差し出すと慣れたように大きなため息を吐いたリドルがわたしの手を掴む
「それはそれは心強いね」
どこか嫌味じみた言い方だがそんな事は気にせずリドルの手を引いてビーズの見送りで家を出た
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兎凪(プロフ) - 更新頑張って〜❤️応援してます❤️ (2021年10月5日 15時) (
レス) @page49 id: b4c6408c6f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続き気になります。更新頑張って下さい。 (2020年11月22日 0時) (レス) id: 26f37e78f0 (このIDを非表示/違反報告)
たたた - お話とっても面白いです！！！けど名前変換がほぼ機能してません！！！ (2020年11月20日 0時) (レス) id: 6bf73bd8a0 (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってくださいね！ (2020年11月7日 12時) (レス) id: 4865437acd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅澪 | 作成日時：2020年11月2日 1時
