お待ちしておりました ページ23
ガタンゴトンと雪の降る中に馬車が走る
孤児院から出たリドルはすぐに私の肩に頭を預けて眠ってしまった
魔法で移動しても良かったのだが私は旅が好きだ
毎日違う色を見せてくれる世界はとても美しい…
これからはどんな色がこの子と見れるのか楽しみだ
「ん…A?」
『おはようリドル』
「ここは…」
『もうすぐ我が家だよ』
「…え?あ、そうか僕…」
『ははは…寝ぼけたリドルは初めて見るね。早速新しい色だ』
「??」
寝ぼたリドルは私の言葉を理解できなかったようだ
それにまた笑みが溢れる
『御者の方…この辺で下ろしてください』
「え?この辺は何もありませんよ?」
『構いません』
「わかりました…」
馬車は大きな森の前で止まりリドルを先におろし私は御者から軽いリドルの荷物を受け取る
「お時間をお伝えいただければお迎えにあがりますが」
『お気遣いありがとうでも大丈夫です』
「…」
不思議そうな顔をする御者にお金を払い私は荷物を持とうとすると小さな手が荷物をとる
『?』
「僕が持つよ」
『そうかい?助かるよ。ありがとうリドル』
「…」
どこかくすぐったそうな顔をするリドルに御者と私は笑顔になり挨拶を済ますとリドルと私は森に入る
『ここから少し歩くが疲れていないかい?』
「大丈夫。Aの家はこんなところにあるの?」
『私は都会の喧騒が苦手でね。これくらいがちょうどいいのさ』
「ふーん…」
サクサクと歩くなか私はリドルの尋ねる
『なんの相談もなく孤児院から君を引き取ってしまったけど大丈夫かな?』
身長差でリドルの顔が見えないので頭の天辺を見ながら言葉を落とした
「あそこに僕の居場所はなかった。だからあそこから出られるなら僕はどこでも良かったんだ」
『それはそれは…私は幸運だな』
「?…どうして?」
リドルの真っ黒な目が私を見つめる
『そのどこでもになれたんだからね』
冷たくなったリドルの頬に手を添え鞄からマフラーを取り出す
リドルの目は驚愕に染まるそれもそうかこんなに小さいカバンからふわふわのマフラーが出てきたのだから私はそんなリドルにマフラーを巻きつける
「い…今そのカバンから出てきたの?」
『見てただろ?』
「…でもそんな小さいカバンからなんで?どうやって?」
『その話は私の家に着いてから話そう。雪が強くなってきたちょっと急ぐよ』
そう言って少し足を早めた私にリドルは疑問符を頭に浮かべながら着いてくるのだった
348人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
兎凪(プロフ) - 更新頑張って〜❤️応援してます❤️ (2021年10月5日 15時) (レス) @page49 id: b4c6408c6f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続き気になります。更新頑張って下さい。 (2020年11月22日 0時) (レス) id: 26f37e78f0 (このIDを非表示/違反報告)
たたた - お話とっても面白いです!!!けど名前変換がほぼ機能してません!!! (2020年11月20日 0時) (レス) id: 6bf73bd8a0 (このIDを非表示/違反報告)
由利香(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってくださいね! (2020年11月7日 12時) (レス) id: 4865437acd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅澪 | 作成日時:2020年11月2日 1時