薄桜鬼 私は元四番組組長です

第三十一話 羨ましい ページ32

千鶴「斎藤さん、私あちらにいる人に聞いてきてもいいでしょうか」

一「構わない、俺達はここら辺をうろついてきる、終わったらすぐ戻ってこい」

少し思ったことがある
千鶴ちゃんはどうして巡察に同行しているのだろう…
もし、彼女に危険なことがあれば…
いや…考えるだけ無駄か…
彼女は一が守るもんね

葵「斎藤さん、彼女は何のために一緒に同行しているんですか？」

一「お前に話す理由はない…といいたいところだが、仕方あるまい」

てっきり話してくれないと思っていたけど…

一「千鶴は、父上を探しているのだ」

葵「お父さん…？」

雪村ってことは、千鶴ちゃんのお父さん綱道さんか…

一「あぁ、最近行方をくらましてな。千鶴は父上を探すためにこの京にやってきたのだ」

葵「へぇ…千鶴ちゃん大変だな…」

私には親がいないからよく分からないけど、わざわざ京まできてお父さんを探すってことはよっぽど好きなんだろうな…

葵「羨ましいなぁ…」(ボソッ)

一「何がだ」

葵「え？何がって？」

一「今羨ましいと言っただろう」

葵「あー…」

まさか聞こえていたとは…聞こえないように小さく呟いたつもりだったんだけど…
聞こえてしまったのなら仕方ないか…

第三十二話 父親→←第三十話 きつい

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