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今日の題材は天気とポケモンのわざの関係、それによる人の暮らしの変化について。パンケーキといいジムチャレンジといい、街も人も、ポケモンと一緒に生きるのが日常となっている。かつて塔で先生に世界を教わっていた時には、ポケモンは天変地異を巻き起こす頼もしい存在であり、敵に大いなる力を与える恐るべき精霊だった。更に昔は自然の化身と畏れられ、拝む対象であったとも。どちらかというとドラパルトと私の友達のような、親密な方が例外というような口ぶりだった。ところがひとたび街に来てみれば、ワイルドエリアは恐れられているものの、小さな子供でもポケモンと一緒に遊びまわって、家族と何ら変わりない。
まるで自分だけがタイムスリップしたような、それでいて友人になってくれた沢山のポケモンの顔ぶれを思い出して、なんとなく納得したような。強い絆でもって息の合った技を鍛え競い合う、ポケモントレーナーという存在が近代に出てきたのは、きっと自然な事だったんだろう。
その中でも頂上に位置するキバナと、そのライバルのダンデにジムリーダーたち。本気の彼らのポケモンバトルはまだ見たことはないけれど、きっと信頼を超えた確かなもので結ばれているに違いない。
ほんの少しでも彼らを助けられる存在に、早くなりたい。ならなくちゃならない。
隣で集中して絵本を眺めているドラパルトに倣って、自分も再び文字の海に身を投じた。
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作者名:aks | 作者ホームページ:http://alterego.ifdef.jp/
作成日時:2023年3月21日 20時