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5-03 ページ43

バンダナを装備し直し、ボクレーを小脇に抱えて意気揚々と屋上に向かうキバナについていく。

いつかのキャンプで見せてもらった外でのバトルは、派手な技がさらにトレーナーの指示で狙いすまされてすごい迫力だった。人同士の対戦だったらいいのかもしれないが、森の中でやろうものなら、ボクレーの家族達みんながびっくりしてしまう。親のオーロットは自然を荒らした人間に怒って蹴とばすこともあるので、程々で止めなければならない。


ボクレーが案内してくれたのは、見張り塔から少し離れたポケモンの巣穴の中だった。鈍く蓄光した石囲いの入り口を通り抜けると、ここいらで見ないキテルグマが数匹陣取っていた。いい所見つけたね、とでも言っているのだろうか、身振り手振りを混ぜて何やら話ながら、すっかり座り込んでいる。いつもここはボクレー達が日の光を避けてのんびり休んでいるところだけれど、今彼らの姿は見られない。


「こりゃあ隣のエリアから出張って来たかね。ダイマックスしてなくて幸運だったが…A、下がってな。オレが追い出す」

「だいじょうぶキバナ、これくらいならドラパルトが」

「キテルグマはノーマルタイプも噛んでるから相性悪いんじゃないか?いけるのか」


着地して疑問を口にするや否や、背中を丸めて構えたドラパルトから、今日の昼寝がいやと駄々こねたドラメシヤたち四匹が勢いよく発射される。時間差で衝撃音が聞こえ、野太いキテルグマ達の叫び声。ある程度のダメージを負わせたらしく、あっけなく大きな足音を立てて逃げて行った。ドラメシヤたちは土埃に遊びながら母親の元に飛んで帰ってくる。まだまだお昼寝はしてくれそうにない。

一連を少し驚いた表情で眺めていたキバナは、煙が上がるドラパルトの頭の穴をしげしげとのぞき込んでいた。


「ふふ、強いでしょう、ドラパルト。いつもこうして私達を守ってくれる」

「弾がいっぱいいるってのは良いもんだな…いや、うん、強いな、一発当たりの威力が野生よりかなり上だ。照準もよく狙えてる。ほかの技も使えるのか?」

「いったん隠れて、後ろから尻尾で叩いたりするかな。野生だと驚かすだけで逃げてくれることもあるから、お得」

「ゴーストダイブかな。…ドラパルト、やっぱ大分戦い慣れてんな。タイプもけっこう分かってるように見えるし」

「私はなかなか覚えきれないんだけれどね、彼女は頭がいいから。…昔はトレーナーと旅していたみたいだしね」

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設定タグ:キバナ , ポケモン剣盾 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:aks | 作者ホームページ:http://alterego.ifdef.jp/  
作成日時:2022年10月1日 21時

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