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3_あなたの定番はなんですか 01 ページ25

「ちょっと彼女には刺激が強すぎないかい。A君は初心者だよ?慮ってあげなきゃ」

「初めてだからこそ良い思い出にしようと思ったんですがね。多分、生半可にすると、似たようなものは経験済だと思うんで」


塔のシルエットが逆光に眩しい、泣くメッソンも腹を鳴らす昼飯時。

デカい鍋しょってワイルドエリアに陣取るのは、ジムリーダーと試験前の学生を往復するような毎日にいい加減嫌気がさした、しなびたキバナ。

最近流行りのダイマックスを一目見てすぐ逃げる、"通称巣穴ダッシュ"を失敗する不届き者を捕縛しまくって目の下に隈をこしらえたカブさん。

ドライフルーツを紅茶で煮たら更に美味しくなったと花をとばしているごきげんのA。

以上。


今日はAに昼頃の約束をして、カブさんもちょうど飛び入りの休日が合って誘うことができた。塔に行く前に軽く情報交換をしようと話して、午前中に麓に集まったはいいものの、オレとカブさんは日ごろの疲れで仲良くスコンと寝落ちた。

時間になって見張り塔から降りてきたAは、キャンプチェアで顔見知りの男二人が昏倒しているのを発見してさぞかし慌てたらしい。オレたちの意識が戻った時には、ドラメシヤの濡れ布巾巻きがそれぞれ額に乗っていた。こうするとヒンヤリが長持ちするんだそうだ。

ようやくオレたちの眠気もなくなり、彼女の動悸も収まったところで同時に腹が鳴り、挨拶もそこそこに昼食の準備をしようと笑った。


本日の一番の目的は、ガラルトレーナーの最近のトレンドであるキャンプとカレーをAに体験してもらうこと。道具一式も運び込んで、このままテントを張ってここに泊まり込む予定だ。

カブさんは調理機材の組み立てと飯盒の準備、オレは燃料の調達と役割分担をして、散開する。といってもジュラルドンが手早く手ごろな藪を見つけたので、想定していた時間よりも早く終えることができた。


「A君はもう、ぼくが言っていることが大体分かるのかな?」

「はい、おかげさまで。キバナが、沢山言葉を教えてくれたので」

「キバナ君も最近君と喋るのに辞書がいらなくなってきたと言っていたし、やっぱり若い子達は良いね。ぼくにはとても、新しい言葉を覚えるのはもうキツイな」

「カブさん、は、遠い国からここにいると聞きました。こことは全然違う、たくさんの文字を持った国で。その、大変でしたか、全然違う言葉を勉強するのは」

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設定タグ:キバナ , ポケモン剣盾 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:aks | 作者ホームページ:http://alterego.ifdef.jp/  
作成日時:2022年10月1日 21時

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