Astilbe Ⅱ (ページ19)

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與那城奨#1 ページ19

今日は世界で一番大切な人の、大切な日

インターホンがなった

きっと奨くんだ

「奨くん！」

「わわっ、どうしたの？」

早く会いたくて、ドアまで走っていって抱きついた

「奨くんに早く会いたくて！」

「俺も、Aに会いたかったよ」

そう言って優しく微笑みながら頭を撫でてくれる

その手の大きさに、温かさに安心する

「お誕生日おめでとう！」

「ありがとう〜すごい嬉しいよ」

「今日は色々頑張ったの！」

「お、楽しみだな〜」

そんなことを話しながら、2人で部屋の中へと入った

「じゃーん！」

「うわ、すご…」

そう言って奨くんは大きな目を丸くしていた

部屋には飾りや風船をつけて、目一杯装飾した

料理は苦手で、奨くんほどは上手く作れないけど頑張ったし、ケーキだって焼いてみた

「自己満足かもしれないけど、奨くんに喜んでもらえたら嬉しいなって」

「めっちゃ嬉しいよ…ありがとねA」

「えへへ、じゃあご飯食べよ！」

「うん、Aの料理楽しみだな」