押せば成る【影山飛雄】

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「ありがとうございました！！！」



コートに整列して、頭を下げる。
今日もいつも通りの部活が終わった。

いつもと違うのは、このあとのこと。



「潔子ちゃん、明日のさ…」

「七海さん！」



マネージャー仲間である潔子ちゃんに明日のことで確認を取ろうとしていた時、ふと呼ばれる名前。

幸いまだ潔子ちゃんは私の呼びかけに気づいていなかったので、先に「なに？」とそちらに返事をする。

相手はもちろん、影山くんだ。



「今日、2人で帰りませんか」

「えっ…あ、そうだね、話あるんだもんね。いいよ」

「あざす」



平然と返事をしたが、正直心底驚いている。

話があるとは聞いていても、2人で帰るほど？
…そんなに大切な話？

数分程度、残って話をするくらいだと思っていた。



(もしかして、なんか文句言われる？私…)





☆☆☆





「大地さん！坂ノ下商店寄って帰りましょうよ！」

「じゃあ田中肉まん奢りな」

「いつから言い出しっぺが奢るシステムに！？」



ジャージから制服に着替え、選手たちの部室棟の前で影山くんを待っていると、制服姿のみんなが出てきた。

彼らはいつも仲良く大勢でわいわい帰っているみたいで本当に微笑ましい。こんなにもアットホームな部活あるだろうか。



「あれ？Aさんじゃないすか！なにしてんすか？」

「ほんとだ！七海さんチワーッス！！」



私に気づいた西谷と日向が先頭を切って話しかけてくる。他のメンツも口々に「お疲れ」「お疲れ様です」などと声をかけてきた。



「ん、ちょっと人を待ってる」

菅原「こんな時間に？」

「そうそう」

澤村「そうか、もう遅いし気をつけて帰れよ？」

「ありがとう」



さすが烏野のお父さんと言える大地の優しさに笑顔で答えると、田中が突然「あ」と声を上げる。





☆☆☆

※出てくる人数多い時のみ台本書きでわかりやすくしています※
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