奮励少女の物語

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カカシの言葉にナルトはかたまり、サァーと血の気が引く。


ナルト「ぬぉお！だめ！それだめ！こんなんで死ねるかっつばよ！」



サクラ「ナルト！あんたって自虐的性格ね、それってマゾよ！」


貴『さっきのかっこよさはどこ行ったのwwナルト君、手見せて？』



ナルトの手を優しく持ち、傷口を確認する。


貴『(！九尾の力かな…)』


その傷口はすでに塞がりかけていた。Aは驚きの表情を出さずにナルトにいう。


貴『これぐらいなら大丈夫だよー！一応解毒の薬やっておこっか！』


Aはポーチから先ほど調合した解毒薬とハンカチ、そして二つの包帯を取り出し、包帯の一つを自分の左手に巻いた。それをみたサスケは疑問を口にする。


サスケ「？…怪我でもしたのか？」


貴『んー、そーだよ。さっき木の枝に引っ掛けちゃってさー！』


次にハンカチに解毒薬を染み込ませる。


貴『ナルト君、しみるけど我慢してね？』


ぽんぽんと極力痛くないように慎重にハンカチを当てる。この解毒薬はそこまで効果は強くないからさほど痛くないはずだ。

血のついたハンカチをポーチに入れてナルトの手の甲に手をかざす。するとそこから青い光が出た。


ナルト「あ！これあの時の！」


カカシ「(医療忍術？でも青いな…)…見覚えあるか？」


ナルト「うん、ミズキの時の夜にお面の人が出てきてイルカ先生の怪我をなおしてくれたんだってばよ！」


貴『まあ、これは医療忍術だし使える人はみんな使えるよ？……よし、私にはここまでが限界かな。痛みは？』


ナルト「だいぶ無くなったってばよ！」


貴『よかったー！じゃあ後は包帯巻いておこっか！(全部なおしたらナルトの決意が意味なくなっちゃうしね。)』


Aが手際よく包帯を巻いているとタズナが口を開いた。


タズナ「……先生さんよ…ちょっと話したいことがある…依頼の内容についてじゃ……実はわしは超恐ろしい男に狙われている。」


カカシ「超恐ろしい男？」


タズナ「…あんたも名前ぐらいは聞いたことあるじゃろう……海運会社の大富豪、ガトーという男だ！」


貴『(！)』


カカシ「！え…ガトーって……あのガトーカンパニーの？世界有数の金持ちと言われる……！」


タズナ「そう…表向きは海運会社として活動してるが、裏ではギャングや忍を使い麻薬や禁制品の密売…果ては企業や国の乗っ取りと言ったあくどい商売をなりわいとしている男じゃ。」

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