三十八話 ページ39
そんな過酷な状況下。
ついにそれは終わりを迎える。
貴「!」
過酷な運動のせいか、足がもつれそのままAは地面に近づいていく。
勿論…雪合戦の最中という事もあり、鬼であるAの体を支えてくれる人などここにはいない。
ぼふっと軽い音を立てて雪に体を預け、ひんやりとした感触がAの体を包む。
そんな格好の的であるAに、時透は躊躇いなく雪玉を投げた。
雪玉はまっすぐAの方へ向かっていき、Aの体に当たる……直前、時透に向かって雪玉が飛んだ。
時透「!……」
宇随と煉獄の流れ玉だろうか。
自分へと向かって飛んでくる雪玉を確認した時透は慌てることなく、すぐさま後方へと飛ぶ。
だが、その時透が次にAに目線を写した時………
目の前まで雪玉が迫ってきていた。
時透「!!」
当然、この雪玉はAが投げたもの。
先程Aは、時透の投げる雪玉にうまく隠れて隣で煉獄と戦闘中の宇随にある目配せをした。
その時宇随に「時透が少しでも油断した瞬間に雪玉を投げてほしい」と目で伝えたのだ。
出会ってから少ししか経っていなくとも、いくら相手のことを知っているつもりでもできないこの伝え方は、鋭い洞察力を持つ忍者であり耳の良い宇随でなければ伝わらないだろう。
そうして作り上げたこの小さな時透の隙。
Aはこの時を待っていた。
Aが投げた雪玉は着実に時透の元へと近づいていく、いくら柱だからといっても空中での攻撃を避ける事は出来ないだろう。
そしてその雪玉は時透に……
当たる事はなかった。
貴「!」
避けたのだ。
器用に空中で体を捻り、雪玉をギリギリのところで避けた時透は、「甘い」と一言冷たく言い放つ。
そしていつのまにか手にしていた雪玉をいとも簡単にAへと当てた。
貴「ふ…く……」
驚きに思わず雪の上に座り込んだAと時透感情の読み取れない目があう。
そしてAが残念がる暇もなく、時透の服に雪玉が当たった。
時透「!」
貴「…ふ!?」
これには時透も驚いたようで、少しだけ間を開けて雪玉が投げられた方を見る。
宇随だ。
時透「………はぁ。」
貴「…?」
何に対してのため息だろうか。時透はそれ以上驚きを見せる事なく、ゆっくりと蜜璃達の元へと歩いて行った。
Aが時透が去るのを見つめているうちに、雪玉合戦は宇随と煉獄の熱戦の末に煉獄が宇随に雪玉を当てて終わりを迎えた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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むぃろ(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます!修正しました! (2020年10月6日 12時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 十話の所ですが、はが一つ多い所があります。 (2020年10月5日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - さくらさん» わかります!甘いもの好きなのに外行かなくて運動不足になりますし、カラオケに行く予定だったのにコロナのせいで行けなくなりました…早く夏になって死滅してくれれば嬉しいんですけどね(´;ω;`) (2020年3月3日 18時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 食べれましたね!私は外出できないので太りそうです( ;∀;)極度の甘党なので (2020年3月3日 16時) (レス) id: f69b55532e (このIDを非表示/違反報告)
むぃろ(プロフ) - さくらさん» うわ…それは大変ですね!ワーク終わらせたんですか!?完全に存在を忘れていました…(−_−;)明日から投稿ペース下がったらすみませんww (2020年2月29日 23時) (レス) id: 8e9e4a7270 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぃろ | 作成日時:2020年2月1日 18時