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そう言って顔を伏せたAに、カカシは一体今の部署に異動するまでに何があったのかと興味本位で聞いてみようかとも思ったが、Aがそれより事件の事をと話を切り替えたのでそれ以上は突っ込まなかった。



そうしてAが車の中で語り出したのは今回の事件に関してのAの憶測から確証までの全て。




それは何一つとして見逃さず、忘れず記憶しているAだからこそ気付けるほんの少しの違和感と歪みからくるものだとカカシは感心する他なかった。






「ミナトさん、今すぐ捜査令状の制作をお願いします。」




運転しながら無言でAの話を聞き終えたカカシは、署に戻るなりミナトに開口一番そう言ってAをほんの少し驚かせた。



「それは構わないけど……カカシ、ちゃんと説明してくれるかい?」




一瞬、A同様に驚いた顔をしたミナトだったが、Aとカカシ二人に視線を動かしながらにっこり微笑んだ。


先に戻っていたアスマとイタチもミナトの傍に集まる。





「説明はコイツが。A、さっきの話もう一度頼むよ。」


「あの……カカシさん、失礼ですが……私の話が正しいと貴方は信じて下さってるんですか?」


「信じるも何も全て証拠が十分に揃った完璧な見解だと思ったけど?いいからほら、早く。」




おずおずと言ったAに、カカシは半ば呆れ気味にそう急かし、残りの三人もAに視線を注ぎその言葉を待つ姿勢を見せた。



Aはそんな面子を見渡して深く呼吸をした後、カカシに車の中で話して聞かせた今回の事件に対する見解を再び話し始めた。



「成程ね、確かにAちゃんの言う通り彼が犯人で間違いないかもしれないね。」


「川に流された彼女を犬の散歩中に見掛けたって言うおっさんの話は間違いじゃなかったって訳だな。上流の方にまで聞き込み範囲を広げて正解だったぜ。」



Aの話を全てを聞き終えたミナトがイタチに令状作成の指示を出す中、アスマが紫煙を燻らせながら呟く。




「ま、これ以上の犠牲者が出る前に明日にでも現場と犯人両方押さえた方が無難だね。」


「はい。本当は今日にでも……。」


「だーから、言ったでしょ?準備が居るの。A、お前もイタチの手伝いしてきて。一課はお前の古巣でシカクさんが居るんだから平気でしょ?」


「……分かりました。」




カカシの提案に渋々同意したAはアスマとミナトに頭を下げると踵を返し部屋を出た。

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テン(プロフ) - ハルさん» ハルさんいつもいつも本当にありがとうございます!もー!ハルさんに誉めてもらえたらそれだけでやる気でます!(>_<)更新ゆっくりめで申し訳ありませんが、ハルさんの作品と言葉を活力になんとか頑張りますっ!苦笑 (2021年2月16日 0時) (レス) id: a5f75c2f95 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - テンさん…どうしたらこんな素晴らしいお話が思いつくんですか( ; ; )続きが気になって仕方ありません!!もう一つの作品もそうだし、やっぱりテンさんの書くお話大好きですー( ; ; )中々忙しいかと思いますが、頑張ってくださいね!!応援してます♪ (2021年2月15日 8時) (レス) id: 8c65bc0e51 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - ハルさん» いや……もう……ハルさんの語彙力を私に分けてください!(T-T)取り敢えず、少しずつでも更新出来るように頑張ります(*^^*) (2021年1月23日 1時) (レス) id: a5f75c2f95 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - テンさん、新作おめでとうございます!相変わらずの文才で惚れ惚れしてしまいます…お話の続きもとっても気になります(*^^*)続き、楽しみにしてますね〜!! (2021年1月22日 7時) (レス) id: 8c65bc0e51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テン | 作成日時:2021年1月21日 22時

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