Secret cord 1【NARUTO・現パロ】

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「A、お前は変な奴だし良く分かんないけど……別に敬語じゃないからってそれでお前を否定したりはしないし、捜査に何か差し障るような事にはならない。まぁ俺に限らずミナト班はみんなそうだと思うけど。」


「……怒らないの？どうして敬語を使えないんだとか……常識がないとか……」


「怒って変われるもんじゃないんだろ？」


「それは……そうだけど。」


「ならいい。こっちが慣れれば良いだけの話でしょ？」




何でもない風に言ってのけたカカシにAはくっきりとした二重の大きな瞳を更に大きく見開いて驚いた後、握っていた自身の拳に目を向けた。




「カカシは優しい人なんだね。」


「は？」


「綱手さんが、私の事を理解する人は優しい人だっていつも言う。綱手さんもシズネさんも……優しい人。ミナト班長も。」


「っ！？」


Aは顔を上げフフッと微笑んだ


年相応の微笑みを初めて見せた



これには逆にカカシが驚かされたし、結局このこともミナトは知っていたのかと思うと再び腹が立ったが様子を見守っていた綱手がニヤついていたので咳払いを落として冷静さを取り戻す。





「な？Aは可愛いだろ？」



面白そうに言った綱手の声は一旦聞き流し、カカシは改めてAに視線を向けた。




「Aの事情は分かった。それより今は事件でしょ？ここに来て何を確かめたかったの？」


「そうだった！綱手さん、遺体の事教えて欲しいの。」




カカシの声にAは思考を切り替え綱手に視線を投げる。




「あぁ、Aの見立て通り、ちょっと前に解剖した子と今回の子を殺害したヤツは同一人物でほぼ確定だな。胃の残留物からはどちらも微量の睡眠薬が見つかった。因みに二人にその服用歴はないから、恐らく殺される前に飲まされたんだろ。それと、手足を縛った縄上の痕も一致してる。釘を打ち付けてある場所もAの言う通りほぼ同じだ。」


「……綱手さん、彼女たちは生きたまま……」


「そうだ、出血痕から見ても……生きたまま釘を打ち付けられた。全く酷い事をする。一人目はほぼ抵抗してないけど、今回の子は抵抗したんだろうね……手足に縄で擦れた後がくっきり残ってた。」


「その縄って、こういう縄？」




ごそごそとスーツのポケットを漁りAが取り出した縄を見て綱手は目を細める。

そうしてすぐに内線を掛けてシズネを呼び出しその縄を預けた。

数分後その縄と遺体の縛られた痕が一致したとの報せが入る。

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