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「まぁいいか、気にしないで下さい。」と笑ったサイの顔は再び作った笑顔だったが、Aは特に気に留めず一礼して再び歩き出した。
「あっ!ちょっとAさーん?!もー足早いなぁっ!!」
「いのちゃん、サクラちゃんは?」
「サクラ?あぁ、ここに来る途中でサスケ君とナルトにあって、そっち行っちゃったわよ。」
「そ、そうなんだ!いのちゃん、私がAさんを追いかけるから、いのちゃんはここに居ていいよ!!じゃあ……がっ、頑張ってねっ!」
「えっ?!頑張るって何をっ?!ちょ、ちょっとヒナター?!」
小さく胸の前でガッツポーズを作ったヒナタがAの後ろを追って駆けて行くのを、いのは真っ赤になりながら見送り、終始様子を見守りながらニコニコしているサイを振り返った。
「いの、いったい何があったの?それにあの千住Aさんって人の事も、僕にも分かるように教えてよ。」
「っ?!サイがそう言うなら……し、仕方ないわね……。」
ポンポンと自分の座っていたベンチの横を手で叩いていのに座るように促したサイに、いのも満更でもない顔で腰掛けると、Aが学校に来てからの話とシカマルから聞いた事件の話を掻い摘んでサイに話して聞かせた。
「へぇ……そうか、この学校の人が二人も殺されちゃってるんだ。」
「サイ、もしかして事件の事知らなかったの?」
「僕は基本的にナルトの周りの人以外興味ないからね。」
驚いた顔で言ったいのに、サイは微笑んだままそう返した。
「あーっそ……。」
「それにしてもあのAさんって人は?」
「あー、なんか今度カカシ先生とコンビ組んでる人らしいのよ!これが、天才なんですって。
詳しくは知らないけどシカクおじさんが言ってたわ。」
「天才……そうなんだ。ねぇいの?どうしてAさんは僕の絵が気になったんだろう?」
「さぁ……上手だったからじゃないの?」
「うーん……赤い涙が……不味かったのかなぁ?」
「いや、まぁそれは確かに不気味だわ。普通涙書くなら水色とか青なんじゃないの?」
「そう?抽象的でいいと思ったんだけど。」
「ふーん。」
「でもそうだなぁ……いのがモデルになってくれたらもっと素敵な絵も描けると思うよ?」
「なっ?!はぁ?!何言ってんのよ!!馬鹿っ!!」
顔を真っ赤にしながらサイの背をいのがバシバシと叩く頃、Aは美術室の前に来ていた。
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テン(プロフ) - ハルさん» ハルさんいつもいつも本当にありがとうございます!もー!ハルさんに誉めてもらえたらそれだけでやる気でます!(>_<)更新ゆっくりめで申し訳ありませんが、ハルさんの作品と言葉を活力になんとか頑張りますっ!苦笑 (2021年2月16日 0時) (レス) id: a5f75c2f95 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - テンさん…どうしたらこんな素晴らしいお話が思いつくんですか( ; ; )続きが気になって仕方ありません!!もう一つの作品もそうだし、やっぱりテンさんの書くお話大好きですー( ; ; )中々忙しいかと思いますが、頑張ってくださいね!!応援してます♪ (2021年2月15日 8時) (レス) id: 8c65bc0e51 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - ハルさん» いや……もう……ハルさんの語彙力を私に分けてください!(T-T)取り敢えず、少しずつでも更新出来るように頑張ります(*^^*) (2021年1月23日 1時) (レス) id: a5f75c2f95 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - テンさん、新作おめでとうございます!相変わらずの文才で惚れ惚れしてしまいます…お話の続きもとっても気になります(*^^*)続き、楽しみにしてますね〜!! (2021年1月22日 7時) (レス) id: 8c65bc0e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テン | 作成日時:2021年1月21日 22時