世話を焼きたくなるあの子は陰キャで引き籠りでコミュ症です ６！

引き籠りと出勤 ページ4

卒業し春休み期間

ドキドキする
場所と時間が記された紙を持ってゴロゴロとキャリーケースを引っ張っていく
星奏館というらしい寮に今日からお世話になる
というか今日からESビルのP機関というところで働く
このへんあたりなのにそれらしき感じのものがない
訂正、それらしきものばかりあって星奏館がどこかわからない
なっちゃん誘って一緒に来ればよかったな・・・

あんず「Aせんぱ〜い！」

『篠宮さん？じゃなかった。あんずちゃん！』

あんず「はっ、今私の名前を？・・・ではなく、道に迷っていると思って迎えに来ました。案の定、ですね」

『すみません、結構道が入り組んでで・・・』

あんず「大丈夫ですよ〜私も最初は迷いましたから。でも最初に会長がビルの方に来てほしいって言ってました」

あんずちゃんに案内してもらいながら星奏館ではなくビルの方へと向かう

英智「やぁAちゃん、久しぶりだね」

『久しぶりです。天祥院くん』

英智「ようこそ、アンサンブルスクエアに！」

『今日からよろしくお願いします・・・！！！』

英智「学校でやった事の延長線のようなものだからそんなに気追わなくても大丈夫だよ。もちろん、本格的になっているんだけどね」

何だか不思議
知らない職場なのになんだか知っているみたい
それはやっぱり知っている人が沢山いるからなのかな

あんず「じゃあ次は星奏館に行きましょう！」

英智「じゃあ僕も行こうかな」

あんず「A先輩にどうしても見てもらいたい場所があるんです！」

『えっと、そんなに押さなくても進みますからね〜・・・？』

ビルから少し歩いたところにこれまた立派な建物がある

あんず「みんな今の時期に家から寮へと引っ越しているみたいなんですよ」

『じゃあ今の時期はバタバタなんですね・・・あれ、あんずちゃんは？』

あんず「うちの家、学生のうちは実家から通いなさいって言われまして・・・」

『あら・・・』

あんず「A先輩は反対されなかったんですか？」

『えっとね〜・・・』

―――――

母「あら、良いんじゃない？」

柚希「楽しそうだね、寮生活」

父「お父さんははんた――」

母「じゃあ荷物とは早めに準備しないとね〜」

柚希「たまには帰ってきてよー？」

父「え、あの」

母「キャリーケース出さないと。あ、買う？」

柚希「遊びに行ってもいい？」

『あ、うん・・・』

父「たまには、連絡してもいいんだからな・・・」

―――――

『なんだろうね〜・・・』

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