宮地妹は絶対服従の女王様 *ハイキュー！！×黒子のバスケ*

No.113 緊張感 ページ23

音駒高校の期待の新人、ロシアと日本のハーフの灰羽リエーフ。
彼は身長に優れ、もう少し腕力を付ければブロッカーとしては相当な戦力になるだろう。
そして、初心者の為か、レシーブがまだまだなって居ないし、ブロックも下手くそだ。
だが、彼は形が成っていないので、まだまだ育てがいが有りそうだ。
音駒と烏野の練習試合を読み取る眼(アナライザーアイ)を使って観察していた時、旭兄に上がったボールに日向君がそれを奪おうとしてぶつかった。

「日向君！？」

体格差がかなりある旭兄にぶつかり、日向君は床に背中を打ち付けた。
日向君に断りを入れ、Tシャツを捲って呼吸器に異常は無いか読み取る眼(アナライザーアイ)で背中を確認するが、どうやら異常は無いようだ。
念には念を入れて、痛みが続く様なら言え、と強く言った。

「おい、気ぃつけろよ〜」

「どうしたって翔陽がふっとぶんだからな〜〜？」

コートに戻って行く日向君を、田中さんと旭兄は険しい顔で見ていた。
その直後、日向君と影山君の空気が変わり、ギクシャクし始め、コート内全員の空気がガラリと変わった。
例えるなら、暖かい日に急激に雨が降り出し、寒くなる様なこの感覚。
私は知っている。

「あ……」

中学時代に何度も肌で感じたこのピリピリと電流が流れる様な感覚。
針で刺される様な鋭い感覚も、重い鈍器が伸し掛る様な重いプレッシャーも、全て。
選手が有能ならマネージャーも有能になれ、そう言わんばかりの監督の目はいつまでも忘れられ無い。
チームが、変わってしまう……。

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