【銀魂】空から女の子が降ってきました。21

第八百二十七訓 ページ21

妙ちゃんは見廻組の隊士に剣を突き付けられても、私の前から退かない。


立ちはだかって、後ろ姿からでもわかる程に怒っていた。






妙「貴方達……一体何をやっているんですか…！罪の無い人を次々と傷付けて、自分達に都合の良い様に世の中を作り替えて………新時代？」






彼女が、ぎゅうっと己の拳を握り込む。








.








「貴方達なんかに!!一体誰がついていくと言うのよ!!!!」








.









妙「国を支える市民も護らずに……っ、何が将軍よ！何が警察よ！人を必要以上に傷つけて、人の大切な者を全部奪って……一体何が楽しいと言うのよ！！！」



『っ、』



妙「人の人生をめちゃくちゃにして！！沢山の人から色んな物を、色んな人を奪い！どうしてこんなにいとも容易く人の生を踏み潰せるというの！？」



小銭形「お妙ちゃん！！」






彼女の声は、震えていた。それは怒りゆえか…頬を伝う、雫ゆえか。嗚呼…泣かないで。駄目だ、それ以上言ったら、






喜々「……これが私の新時代だ。つまり、」










「市民は護れても、将軍も護れない無能な警察は」





「国も護れずに死んでいく無能な将軍は」





「もう要らぬということだ」











コイツが、君に目を向けてしまうじゃないか。

だめ、だめ。その刀を妙ちゃんに、君に向けさせる訳には行かないのに。斬られる体は、一つで充分なのに。






喜々「そして、新時代に歯向かう……愚かな民もな」






＿＿＿＿＿＿駄目だ、だめ、駄目駄目駄目駄目。


結局何一つ護れないままでは、護られるままでは、何も変わらないの。何も出来ないの。






妙「本物の警察は…本物の侍は、こんな事しない。あの人は……近藤さん(あの人)なら絶対…こんな事しない」






カチャ、と金属の音を立てて。


＿＿＿＿喜々の剣が、妙ちゃんの首へと添えられる。






『っ！』






不味い、妙ちゃんが斬られる。





(駄目、立ち上がれ、立ち上がって妙ちゃんを護れ、刀を弾かなければ)





何で動かないの、私の体。震えてるだけじゃ護れないでしょ、自分だって他人だって何もしなきゃ何も変わらないでしょ、なのに何で？


私の大切な人がこれ以上傷つくのは……これ以上、私の為に居なくなるのは……絶対＿＿＿＿＿っ、！









.













＿＿＿＿＿＿ドガァッ、！！！










その時、一つの大きな殴打音が響いた。










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