ねがてぃぶがよんじゅうさん ページ44
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慌てたように口をパクパクさせた後、漸く観念したのか朝霧は白状し始めた。
「…………じゃあ、……前、
沖田が猫見に行こって言ったのはさ」
「おう」
「私が猫好きだって、言ったから、
連れてってくれたの?」
……逆になんだと思ったんだ?
てか連れてった時にそう言っ……てないか、からかう目的だったと思ってんのか。
「あたぼうよ」
「そっかぁ……」
「…………」
「なんでィ、言いたいことあんなら言いなせェ」
質問には答えたはずだが、まだ何か言いたそうにもごもごしていた。
煮え切らないその表情にもやもやする。コイツ、いつもなにか言おうとしてやめるし。
聞いたら聞いたで大体自虐か的外れすぎる事考えてるし。
……まあ、
そういうとこも好____
「…沖田の好きなものは、落語?」
_______、
「っ、ま、まあ……そっすね……」
「じゃあ私、次は落語がいいな」
朝霧は照れたように、にへら〜っと柔らかい笑みを浮かべる。
………
…………は、ずる。
それはもうほとんど、不意打ちの急所攻撃と大差なかった。
みるみるうちに熱くなっていく頬。
………まずい、何とか誤魔化さなければ。
「………ほんとにどうしやした?
頭でも打っちまったのかィ」
よく声が裏返らなかったなと自分でも思う。
そっぽを向いて熱を持った顔を見られまいとした。
……のに、
「沖田が遊びに誘ってくれるの、嬉しいし…、
私も沖田の好きなものとか、知った方がいいのかなって」
「………」
「………め、迷惑かな」
追い討ちにしては火力が高すぎる。
もはやまともに顔も見れなかった。
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ヤマダ電機(プロフ) - 城崎 茉孤さん» 恐縮です…嬉しいお言葉ありがとうございます…!励みになります😭 (1月6日 22時) (レス) id: 7a7cca59ad (このIDを非表示/違反報告)
城崎 茉孤(プロフ) - 好きです…、文字書きとしてはクソみたいな感想投稿しちゃって申し訳ないんですけど、超好きです…。 (1月6日 12時) (レス) @page50 id: 8e9637cb28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤマダ電機 | 作成日時:2023年12月10日 21時