ねがてぃぶがよっつ ページ5
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「…ずび、せっかく、来てくれたのに……こんなんで、ずびっ、ごめんね」
「別に…俺が押しかけてんだから、
お前が謝ることじゃねえ」
心做しか沖田がいつもの100倍優しい。ドン引きしてるだけだったらどうしよう。
沖田が渡してくれたティッシュで鼻をかむ。すみません本当に、一応私上司だし…年上なのに…。
……いい歳して何してんだろ、私。
「早く死にたい………」
口癖のように、呪いのようにいつもの言葉を口にする。下唇を強く噛んで俯いた。
別に誰かに向けたSOSって訳でもなかった、沖田がいるのにこんな事言うなんて信じられないけど。
____ぽつり、と呟いた言葉に、沖田は急に怒ったような顔をして私の肩を掴んできた。
視界がぐらりと揺れて、真正面に彼の顔が急に現れる。
うわあ、顔近、いまお酒飲んでるからやめたほうがいいよ。
…てか、な、なんだ、急に…。
ま、まさか、
「お、おおおこらせちゃった?ごめ、ごめん、そんな変なこと言った??
お願いだから怒らないでぇ……」
「……………」
返事は無い。相変わらずこちらを見据えたまま、感情を読み取ることが出来ない。
バクバクと焦る心臓を押さえつけ、なんとか彼を見つめ返して、しばらくの静寂が訪れた。
…この時の私は酔っていたわけではないけれど、泣きすぎた頭痛と眠気とで意識が朦朧としていた。
けど、次に聞こえた言葉は衝撃的なもので、しっかり覚えている。
「………人生、捨てるぐらいなら俺にくだせェ」
「………………え?」
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ヤマダ電機(プロフ) - 城崎 茉孤さん» 恐縮です…嬉しいお言葉ありがとうございます…!励みになります😭 (1月6日 22時) (レス) id: 7a7cca59ad (このIDを非表示/違反報告)
城崎 茉孤(プロフ) - 好きです…、文字書きとしてはクソみたいな感想投稿しちゃって申し訳ないんですけど、超好きです…。 (1月6日 12時) (レス) @page50 id: 8e9637cb28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤマダ電機 | 作成日時:2023年12月10日 21時